中学から私立に行かせたい

中学から私立に通うには
教育資金をどう準備していけば?
正直、わかりません……

娘は中高一貫の私立に通わせたいと思っています。
しかし、学費は当然高いので、その間、家計をやりくりできるか心配です。
また、受験のために学習塾に今年から行っていますが、6年生となる来年は費用がもっとかかるとのこと。
そのためには一部貯蓄を取り崩す必要があり、中学に入ったら本当にやっていけるかさらに不安になってきました。
5年前に購入したマンションのローンもまだまだ返済があります。
教育資金づくりのアドバイス、お願いします。

首都圏では5人に1人が中学受験!?

目指されている中学の学費はどのくらいかご存知ですか?

はい。3年間で大体300万円ほどと聞いています

そもそも中学から私立に、と考えた理由は何でしょうか?

たまたま、通っている塾の模試でいい成績を取りまして。講師の方から、偏差値の高い私立中学も狙えますよと言われまして。親子ともあまりその気はなかったんですが、とくに私の方がその気になってしまいまして(笑)

娘さんはどうなんでしょうか?

最初は迷っていたみたい。でも、仲のいいお友達も何人か受験するようで、本人も徐々に受験に傾いてきましたね。今は結構、勉強していますから

心配なのは教育費ということですね

中学だけで年間100万円ですし、大学まで行かせてあげたいので、そうなると本当に大丈夫かなと、正直不安です。住宅ローンもたっぷり残っていますし

わかりました。大手学習塾による調査によると、首都圏では20%、5人に1人が受験をするというデータもあります。〈ウチには関係のない話〉と安易に決めつけられない状況かもしれません。では、実際に中学から私立に進学する場合、教育費はどう捻出していけばいいのかを考えてみましょう

相談者プロフィール

K・Fさん

埼玉県在住 

性別
女性
年齢
38歳
職業
パート

持ち家・マンション
家族は、夫35歳、長女11歳の3人。
夫は会社員、長女は小学校5年。

MONEY DATA

収入

  • 給与(夫・手取り)29万5000円
  • 給与(妻・手取り)7万8000円
  • 児童手当1万円
  • ボーナス(夫・年間手取り)90万円

月額合計 38万3000円

月間支出

  • 住宅ローン7万3000円
    (ボーナス払い分/年間13万円)
  • 管理費・修繕積立金2万3000円
  • 食費4万5000円
  • 水道光熱費2万円
  • 車両費(※1)1万円
  • 教育費5万5000円
  • 通信費(※2)1万5000円
  • 家族の小遣い3万5000円
  • 交際費・娯楽費1万円
  • 保険料2万6000円
  • 雑費1万2000円

合計 32万4000円

  • ※1 駐車場代、ガソリン代、保険料など
  • ※2 携帯・スマホ代、プロバイダー料金、有料テレビ代など

貯蓄/運用

  • 通常貯金15万円
    (毎月1万~1万5000円預金)
  • 定期預金115万円
    (毎月5万円積立)
  • 財形貯蓄240万円
    (毎月1万円、ボーナス年間20万円積立)
  • 投資信託33万円
    (毎月1万円積立)

合計 403万円

住宅ローンの内容

  • 借入額2300万円
  • 返済期間35年
  • 全期間固定金利2.65%
    ボーナス払い併用
  • ローン残高2080万円

保険料の内訳

[夫]
  • 定期保険(死亡保障2000万円、保険期間10年)=保険料2400円
  • 医療保険(終身、60歳払い済み、入院1万円)=保険料6400円
[妻]
  • 医療保険(終身、65歳払い済み、入院1万円)=保険料5200円
[長女]
  • 子ども保険(18歳満期、祝金20万円、満期金200万円)=1万2000円

今の貯蓄ペースを維持することが、教育資金づくりの条件

K・Fさんが希望する私立中学にかかる学費は3年間で約300万円とのことですが、全国平均もほぼ同額です(表参照)。ただし、学習費の総額となると、それ以外に「学校外活動費(※)」もあり、仮にこれも含めると約390万円。その額は、公立中学の3倍にもなります。

さて、心配されている教育費ですが、結論から言えば、ラクではないものの準備は可能でしょう。住宅ローンや高い塾代を抱えながらも、貯蓄は年間80万円。中学入学後は今ほどの塾代はかからない可能性が高いでしょう。ですから、私立中学の学費が高いといっても、収入の範囲内でなんとか教育費を払っていけそうです。しかも、すでに400万円とまとまった貯蓄があります。今後、何かあっても(入院や失業など)資金的にはそう慌てることはないはずです。

私立高校については、3年間の学習費総額が全国平均で約290万円と、私立中学と比較して負担は減る傾向にあります。また、大学の場合も、4年間の学費については学資保険の満期金200万円と月々の貯蓄でカバーできると考えられます。

あと、気になるのは夫婦の老後資金でしょう。でも、子供が大学を卒業する頃でも夫は40代半ば。夫婦はまだ若いので、教育費がすべて終わった後に老後資金を貯め始めても十分間に合います。まずは、子供のための教育費に集中しましょう。

今後10年間、負担する教育費の額は1000万円前後。もちろん、必ずしも順調に用意できるとは限りません。その際は、奨学金利用という選択肢もあります。 また、もし可能なら、ご夫婦の親御さんに「贈与」という形で資金援助を頼んでもいいかもしれません。教育資金はその都度必要額を渡すのであれば、課税されません(都度贈与)。また、贈与税の基礎控除額は年間110万円なので、1年間に110万円までの贈与なら税金はかかりません。2019年末までは、「教育資金の一括贈与についての非課税措置」もあるので、親御さんと話をしてみては。

(※)文部科学省が「子どもの学習調査」において調査区分。対象となるのは、学習塾、家庭教師の費用の他、学校外のスポーツ、文化、レクリエーション活動で発生する費用。学校のクラブ活動費は「学校教育費」に含まれる。

図表■中学校、高校の年間学習費/公立と私立の比較

(単位/円)

  中学校 高校(全日制※)
  公立 私立 公立 私立
学習費総額 450,340 1,295,156 386,439 966,816
学校教育費 131,534 997,526 230,837 722,212
学校給食費 36,114 3,380 ----- -----
学校外活動費 282,692 294,250 155,602 244,604

文部科学省「平成24年度・子どもの学習費調査」より
(※)高校のデータは「高校授業料無償化」「高等学校等就学支援金制度」の修学支援を反映

FP相談を終えてK・Fさんの感想

孫のために父にも一肌脱いでもらうつもり

教育費は何とかなると聞いて、まずはひと安心しました。
ただし、10年以上かけて準備していく話なので、
確かに何があるかわかりません。
私の父は孫に弱いので贈与を頼んでみる価値はありそうです。
その場合、もちろん娘も同席させて(笑)。
それと、娘の受験が終わったら、結果はどうであれ、家族3人で旅行に行こうと、今は考えています。

もっと知りたい人はこちらもチェック!くらしとお金に関するワンポイント知識

上へ