教育資金が用意できていない。まだ間に合う?

長男は来年、中学生。
教育資金をまったく用意していません。
今から始めても間に合いますか?

小学校6年の長男と3年の次男がいますが、教育費というものをまったく用意できていません。
7年前に、予算的に少々無理をしてマンションを購入しました。
その住宅ローンの支払いが負担になっていて、とても教育費を貯める余裕はありませんでした。
2年前から私がパートを始め、少しずつ貯蓄できるようになったもののそれまでは貯蓄を取り崩すこともあったほどです。
子どもたちの進路については、高校までは公立と考えていますが、本人が希望すれば、私立でも大学に行かせてあげたいし、その費用は親が負担したいという気持ちもあります。
これから教育費を準備するには、どのくらいを目標額にどのような形で貯めていくのがいいか、アドバイスをお願いします。

事前に備えるべき
教育資金は大学費用

教育資金を用意していないことに不安を感じたのは、何かキッカケがあったのですか?

長男が来年、中学生になるということが大きいですね。えっ、もう中学なの!?というのが実感です。家計が苦しく教育費の準備に手が回らなかったことは事実ですが、同時に、まだ先の話とつい先延ばししてしまった部分もありますので

教育資金の基本的な考えは、高校までが公立なら、それまでは家計から捻出する。準備すべきは大学費用となります

どのくらい準備すればいいのでしょうか?

初年度から卒業までの4年間の学費は、国立大学で約250万円。私立であれば、文系の平均額は390万円ほど、理系で520万円ほどです。ただし、入学時に全額用意する必要はありません。高校まで公立なら年30万~50万円程度かかっていた費用を上回る部分を用意すればいいのです。つまり国立大学であれば100万円ほど、私立文系なら250万円ほど、私立理系なら350万円ほどです。Y・Iさんの場合はお子さんが2人。単純にこの倍かかることになります

そうなんです……。やはり、学資保険に加入した方がいいでしょうか

学資保険は、お子さんの加入年齢が満6、7歳までというのが一般的。ご長男がすでに12歳ですから、加入そのものが無理と考えていいでしょう。下のお子さんであれば加入できる商品はいくつかあります。ただし、たとえば0歳からの加入と比較した場合、保険料の払込期間が短いため貯蓄性は低下します。保障の部分(※)でのメリットもありますが、資金づくりを第一に考えるならば、保険商品にこだわる必要はないと思いますよ

※ 契約者(親)に万が一のことがあれば、それ以降の保険料が免除されます。また、死亡保障や医療保障が付いたタイプもあります。

相談者プロフィール

Y・Iさん

大阪府在住 

性別
女性
年齢
44歳
職業
主婦・パート

持ち家マンション
結婚16年目
家族は、夫42歳、長男12歳、次男9歳の4人家族。
夫は会社員、長男は小学校6年、次男は小学校3年。

MONEY DATA

収入

  • 給与・夫(手取り)35万円
  • 給与・妻(手取り)6万円
  • 児童手当2万円
  • ボーナス・夫(年間手取り)50万円

月額合計 43万円

月間支出

  • 住宅ローン11万8000円(ボーナス払い年間24万円)
  • 管理費1万6000円
  • 食費6万円
  • 水道光熱費2万5000円
  • 教育費3万8000円
  • 車両費(※1)1万9000円
  • 通信費(※2)1万7000円
  • 家族の小遣い4万2000円
  • 交際費・娯楽費1万5000円
  • 保険料2万1000円
  • 雑費2万8000円

合計 39万9000円

  • ※1 駐車場代、ガソリン代、保険料など
  • ※2 携帯・スマホ代、プロバイダー料金、有料テレビ代など

貯蓄/運用

  • 普通預金30万円(毎月2万~3万円預金)
  • 定期預金120万円

合計 150万円

住宅ローン

7年前に大阪府内のマンション購入

  • 物件価格3800万円
  • 借入額3500万円
  • 変動金利30年返済
  • 現在の金利2.5%

発想の転換で年間30万円の貯蓄アップも可能

これから教育資金を貯めていくとすれば、まず取り組むべきは貯蓄額のアップ。その方法として、ひとつは収入アップがありますが、奥様がフルタイムで働くことが可能ならばクリアできます。しかし、現時点では難しいかもしれません。
すると、もうひとつの方法、家計支出の削減に着手するしかありません。たとえば住宅ローン。7年前に購入してから一度も見直しをしていません。この間に金利が低下していますから、見直し効果が出そうです。金利が下がれば月々の返済額も低くすることが可能です。

また、この家計において、見直しによる効果がもっとも期待できる支出が、車両費です。お住まいは大阪府の都市部ですし、交通機関は十分に発達しています。日常どうしてもクルマが必要(仕事で使っているなど)でなければ、手放すことも選択肢のひとつ。固定支出である月々の車両費(駐車場代、ガソリン代、保険料)に加え、車検代や税金もなくなるため、Y・Iさんのケースでは、年間30万円前後は支出が減ることになります。

仮に、クルマを手放し(必要なときはタクシーやレンタカー、カーシェアリングを利用)、他の支出も細かく見直すことで、月3万円貯蓄が上乗せできれば、貯蓄ペースは月5万円。これだけで上のお子さんが18歳になる6年後には360万円。さらに下のお子さんが18歳になるのはその3年後ですので、現在ある貯蓄も加えれば、それぞれ300万円ずつは準備できる計算になります。これをひとつの目標額としてみてはどうでしょう。
この金額では、大学費用のすべてをカバーできない可能性がありますが、不足分は奨学金利用という方法もあります。もちろん、お子さんの負担が増えるわけですから、しっかりと奨学金に関わる情報を収集した上で、親子で話し合ってみてください。

利用する金融商品は、定期預金でも何でもいいでしょう。商品によって多少の金利差はありますが、現時点でもっとも大事なことは、教育資金を目標額に合わせて計画的に貯める、その習慣付け。そのためには、積立定期のような天引きタイプが貯めやすいはず。ご主人の勤務先に財形貯蓄があれば、それでも構いません。

相談を終えてY・Iさんの感想

今からでも貯めることができる、
その道筋が見えました

教育資金について、あらためて前から準備しておけばよかったと思います。 同時に、今からでもある程度貯められる道筋を教えていただき、安心しました。 また、普段の家計のやりくりもまだまだ改善の余地があったと反省しています。 とくにクルマは「あって当たり前」という感覚がありましたので、夫とも相談して手放す方向で考えてみます。
教育費の全額負担は無理かもしれませんが、目標額に向かって頑張ります。

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