FPコラム

日本FP協会が認定するファイナンシャル・プランナーの上級資格をもったCFP®認定者が、くらしとお金に関する社会保障制度や税制の解説から、生活の中で見つけたちょっとしたアイデアまで、みなさまのファイナンシャル・プランニングを考える際のきっかけ作りとなるような情報をファイナンシャル・プランナーの幅広い視野で取り上げ、月1~2回お送りしています。

最新号
2020年9月号(2)
保険
CFP®認定者 前田 菜緒

保険の見直しは必要?見直しが必要な6つのケース

 保険を見直す目的には、保険料の削減、保障の確保などがあります。いずれも重要なポイントですが、一方でこれらが保険の見直しを悩ませる原因でもあります。今回は、保険の更新時以外に見直しを検討したいタイミングを6つのケースに分けてお伝えします。

保険の見直しが必要な6つのケース

(1)子どもが生まれた

 子どもが生まれると、万が一の際の必要保障額は増えるため、加入中の保障内容で十分か確認をしましょう。その際、押さえておきたいのは、私たちはすでに国の保険に加入しているということです。
 万が一の時には、国から遺族年金をもらうことができます。遺族年金だけでは不足する金額を把握することで、過不足ない保険金額を設定できます。また、会社から死亡退職金が支給される場合もありますから、お勤めの会社の制度を調べておきましょう。

(2)住宅を購入した

 住宅を購入し住宅ローンを組むと、団体信用生命保険(団信)に加入するのが一般的です。団信は契約者に万が一のことがあった際にローンの支払いが不要になる保険であるため、すでに加入している保障を小さくできる可能性がありますから、ローンの支出が増えるタイミングで保険料を削減できるかもしれません。

(3)子どもが独立した

 子どもが独立すると、それまでのように手厚い保障は不要になります。子どもの独立に合わせて保険が終了する、あるいは保障が減るように契約時に保険設計をしておくのがベストですが、そのような設計になっていない場合は、これからの必要保障額を算出し、過不足ない保険金額に設定し直しましょう。

(4)転職・独立した

 企業によっては福利厚生として死亡退職金や見舞金等を用意している場合があります。今までかけていた保障を抑えられたえり、反対に足りない保障を自身で補う必要があるかもしれませんので、転職の際は新しい勤め先の福利厚生を確認しつつ、見直しを検討することが大切です。
 さらに、会社員や公務員から自営業になった場合は、国の保険である障害年金や遺族年金が減ります。というのも、会社員や公務員なら厚生年金に加入していますから、障害厚生年金や遺族厚生年金が支給されます。しかし、自営業になると、それら厚生年金を受け取れない、あるいは金額が小さくなります。国の保険は、会社員時代と同じではありませんから、見直しが必要です。

(5)保険料の支払いを負担に感じるようになった

 負担を感じるようになるということは、家計に変化があったのではないでしょうか。日々のやりくりが苦しいと解約を意識するかもしれませんが、最低限必要な保障まで手放してしまうのは家計のリスクをかえって大きくしてしまいます。その場合は、保険を含めて家計の見直しをしてみましょう。その時のご家庭の状況や家計にあった保障内容と保険料のバランスがなによりも大切です。
 保険料の負担を軽くするには「減額」という保障内容と保険料を下げる方法や、保障内容は下がるけど保険料の支払いをストップできる「払済保険」という方法があります。保険金額を下げることはデメリットですが、下げた分を掛け捨ての保険でカバーすれば、保険料を抑えることも可能です。

(6)人に勧められるがままに加入した

 これは、周囲の人に勧められ、保険の必要性も内容も十分理解せず、加入したというケースです。新入社員の時に会社の先輩や保険の販売員に勧められ、加入したというケースが多いでしょう。このケースは、保険の内容を理解できず加入したため、契約中の保険が、自分が必要とする保障内容になっていない可能性があります。
 また、商品を比較していなかったり、販売員のお勧めプランになっていたりと、自身に合った内容や保険料になっていない傾向も見られます。一般的には保険更新時が見直しタイミングではありますが、このケースで加入した方は、更新を待たずに見直したほうが良いでしょう。

見直すなら早めに

 見直しが必要と思ったら、早めに取り掛かることがお勧めです。年齢が上がることで保険料が上がるのはもちろんですが、いつ病気になるかわかりません。病気になってしまうと、保険の見直しができなくなるかもしれず、自分では小さな病気と思っても、保険加入においては厳しい条件がついてしまうこともあります。
 今後のことは、なかなか見通しづらい状況ではありますが、今回紹介したタイミングや気になった際など、健康なうちに、早めにメンテナンスしておくことがおすすめです。

  • ※バックナンバーは、原則執筆当時の法令・税制等に基づいて書かれたものをそのまま掲載していますが、一部最新データ等に加筆修正しているものもあります。
  • ※コラムニストは、その当時のFP広報センタースタッフです。本コラムは執筆者個人の見解を掲載したものであり、当協会としての意見・方針等を示すものではありません。

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