FPコラム

日本FP協会が認定するファイナンシャル・プランナーの上級資格をもったCFP®認定者が、くらしとお金に関する社会保障制度や税制の解説から、生活の中で見つけたちょっとしたアイデアまで、みなさまのファイナンシャル・プランニングを考える際のきっかけ作りとなるような情報をファイナンシャル・プランナーの幅広い視野で取り上げ、月1~2回お送りしています。

最新号
2020年11月号(2)
ライフプラン
CFP®認定者 平井 美穂

クレジットカードとの上手な付き合い方

 新型コロナウイルス感染症の拡大により、現金の受け渡しを通じたウイルスの媒介リスクを軽減する観点などから電子マネーの普及が一気に進みました。クレジットカードもその一つですが、便利である一方、使い方を間違えると思わぬトラブルに発展します。そこで、今回は改めてクレジットカードの上手な使い方と注意点を学んでいきます。

クレジットカードの枚数は1~2枚まで

 一般的に保有枚数は1~2枚にとどめておくのが安全です。保有枚数が多いと管理が大変なだけでなく、利用履歴や支払い期日を把握するのも難しくなります。
 中には、複数のカードを持ち歩き、利用先によってポイント還元率の高いカードを使い分ける人もいますが、それは上級者の活用法です。逆に、何枚ものカードを持つことで、そのカードに依存しすぎた結果、返済日に他のカードでキャッシング(借入れ)をして支払いに充てる、いわゆる「自転車操業」に陥ってしまう人もいます。クレジットカードは手元にお金がなくても先に欲しいものが手に入る便利なツールですが、返済能力を超えた使い過ぎには注意が必要です。甘い誘惑に負けてしまいそうな方は、できるだけ保有枚数を減らして借入れできる枠は小さくしておきましょう。

年会費はポイント還元や付帯サービスとの費用対効果で比較する

 クレジットカードには年会費が無料のものをはじめ、2千円程度から30万円以上かかるものまでいろいろあります。年会費が高いほどポイント還元率が高かったり、付帯する保険や各種サービスの内容が充実していたりと、付加価値も高くなっているのが一般的です。年間数十万円もの会費がかかるカードは一般的とは言えませんが、年会費の妥当性を検討するためには、年間のポイント還元率や利用したサービスの対価との費用対効果で判断してみるといいでしょう。ほとんど利用しない人は、まずは年会費無料のカードから持つことをおすすめします。

クレジットカードの分割払いは高金利・経済効率が悪いことを知る

 クレジットカードの支払方法には、「翌月一括払い」「ボーナス一括払い」「分割払い」「リボ払い」があります。このうち、「3回以上の分割払い」「リボ払い」は損をすると覚えておきましょう。理由は利息がかかる支払い方法であり、中でも「リボ払い」は、毎月の支払額を少なく抑えられるメリットがある反面、多額の利息を支払うデメリットがあることに注意が必要です。
 例えば10万円の時計を購入する際に、購入代金を20回に分けて毎月返済するリボ払いを選択したとします。この場合、月々の返済額には、分割代金5,000円以外にカード会社の金利手数料が加算されます。金利はカード会社によって異なりますが10~15%程度となり、現在の超低金利下ではとても高く経済効率が良いとは言えません。

クレジットカードの利用・返済履歴はデータに保管されている

 一般にはあまり知られていませんが、クレジットカードの利用履歴は個人信用情報に登録され、国が指定する信用情報機関が管理をしています。登録情報には、利用状況のほか、これまでの返済履歴も含まれ、延滞などの情報は過去5年から10年ほどデータで残ることがあるため注意が必要です。カード会社や銀行で新たに融資を受ける際には、この個人信用情報に登録された情報は金融機関にチェックされています。いざ住宅を購入しようと思った時に、若い時にうっかり延滞してしまったことが原因でローンが組めなかったというトラブルは少なくありません。クレジットカードもローンも、自分の返済能力を信用されて初めて使えるものです。将来のためにクレジットカードの支払いは遅れないよう、自分の信用に傷をつけないよう常日頃から気をつけておきましょう。

 ここまで、クレジットカードの賢い使い方と注意点についてお伝えしました。一方で、近年ではWEB明細から家計簿を作成する、家計簿アプリと連携させて家計管理のツールにするといった便利な使い方もできるようになりました。せっかくある便利なアイテムですのでスマートに使いこなしていきましょう。

  • ※バックナンバーは、原則執筆当時の法令・税制等に基づいて書かれたものをそのまま掲載していますが、一部最新データ等に加筆修正しているものもあります。
  • ※コラムニストは、その当時のFP広報センタースタッフです。本コラムは執筆者個人の見解を掲載したものであり、当協会としての意見・方針等を示すものではありません。

バックナンバーを見る

さらに過去のFPコラムをカテゴリ別で見る

上記以前のコラムは以下の6つに分類して掲載しています。

上へ