2本のローンが家計の重荷に

収入は増えたのに
住宅とクルマのローンに追われ
毎月の赤字をボーナスで埋める始末。

結婚して12年。順調に収入も増え、3年前にマイホームも購入しました。
今後は教育費もかかってきますので、家やクルマのローンの返済をしながら貯蓄するため、生活も決して「贅沢」をしていないつもりです。
ところが、貯蓄がまったく増えていないことに気づき、家計を分析してみると、何と毎月赤字続き。
ボーナスで何とか穴埋めしているという状況がわかりショックを受けています。
妻には「もっと節約しないと」と言うと、それは一方的な考えだと、逆に言い返される始末。
今後、どうしていいかわからなくなってしまいました。

収入は倍になってお金の心配も倍になる!?

奥様はなぜ、一方的な意見と反論されたのでしょうか?

妻が言うには、たとえば家族で外食したり、夏休みに旅行に行くことは今しかできないことだと言うんです。あくまで可能な範囲でしていることだし、それを削ってまで貯蓄を増やしても、それは意味がないと

なるほど。説得力のある意見ですね

感心しないでくださいよ(笑)

いやいや、失礼しました(笑)。さて、ご主人は普段から節約などを意識しているわけですか?

極端に何かを節約するということはないですが、お金のかかる趣味もないですし、回らない寿司屋には家族では行きません。私の普段着はもっぱらファストファッションです。これといった贅沢はしていないと思います

だから、赤字はショックだったわけですね

私が不思議に思うのは、結婚当時、私の収入は今の半分以下でした。なのに、普通に暮らせて、ちょっとずつ貯蓄もできていました。ところが今は収入が増えたのに何でこんなに苦労するんだと思うんです

将来の資金づくりも必要ですし、今ある生活も豊かなものにしたい。しかし、予算は限られていますから、家計管理ではそのバランスと優先順位を明確にしておくことが大切です。それを踏まえて、今後の家計について考えてみましょう

相談者プロフィール

M・Mさん

奈良県在住

性別
男性
年齢
39歳
職業
会社員

持ち家・一戸建て
家族は、妻35歳、長男9歳、次男5歳の4人。
妻は専業主婦、長男は小学校4年、次男は小学校1年。

MONEY DATA

収入

  • 給与(手取り)34万5000円
  • 児童手当2万円
  • ボーナス(年間手取り)140万円

月額合計 36万5000円

月間支出

  • 住宅ローン10万2000円(ボーナス払い分/年間38万円)
  • 食費6万5000円
  • 水道光熱費2万8000円
  • 車両費(※1)7000円
  • 自動車ローン4万2000円
  • 教育費3万3000円
  • 通信費(※2)2万3000円
  • 家族のこづかい4万5000円
  • 交際費・娯楽費3万円
  • 保険料2万8000円
  • 雑費2万円

合計42万3000円

  • ※1 駐車場代、ガソリン代、保険料など
  • ※2 携帯・スマホ代、プロバイダー料金、有料テレビ代など

貯蓄/運用

  • 普通預金5万円
  • 定期預金180万円(ボーナスで年間20万円積立)
  • 外貨預金(米ドル)80万円

合計 265万円

住宅ローンの内容

  • 借入額4200万円
  • 返済期間30年
  • 金利変動金利
    現在の金利0.85%
    ボーナス払い併用
  • ローン残高3800万円

クルマのローンの内容

  • 借入額240万円
  • 返済期間5年
  • 金利固定
    金利2.0%
    ボーナス払いなし
  • ローン残高140万円

保険料の内訳

[夫]
  • 定期保険(死亡2000万円、医療特約5000円)=保険料4100円
  • がん(終身払い、入院1万円)=保険料2400円
[妻]
  • 共済(病気死亡400万円、入院5000円)=保険料2000円
  • がん(終身払い、入院1万円)=保険料1900円
[長男]
  • 学資保険(18歳満期、満期金200万円)=9200円
[次男]
  • 学資保険(18歳満期、満期金200万円)=8400円

全体に「少しだけ贅沢」が広がっている

M・Mさんの家計は、それなりに収入がありながら、毎月6万円もの赤字です。ただし、学資保険は教育資金の積立が目的ですから、それを貯蓄と考えれば実質の赤字は月4万ほど。ともあれ、教育資金や住宅ローンを考えると、貯蓄ペースをあげるために、まずはこの赤字解消が先決となります。

その赤字の要因ですが、まずは住宅とクルマ、2本のローンを抱えているという点です。しかも、それぞれに借入額は小さくありません。結果として、毎月の支払いは月14万4000円。給与の手取額の約42%にも達しています。
そこで、クルマのローンを繰り上げ返済で完済してしまってはどうでしょう。残高140万円ですから、定期預金を取り崩すか、貯蓄が減って心許ないなら、次のボーナスのタイミングに行ってもいいでしょう。毎月、クルマのローンの支払い4万2000円がなくなるので、実質、赤字会計は解消されます。

それと、考えるべきは、もうひとつの赤字要因です。家計支出を見ると、突出して高い費目はないものの、一方で抑えられていると思えるものもありません。つまりは、平均的にどの費目も「やや高め」。M・Mさんは「贅沢はしていない」と言いますが、支出額から見れば、生活が全体に少しだけ贅沢になっているのです。

全体に少しずつ生活水準が上がっていくと、実感として贅沢しているという感覚は薄れがち。それでいて、一度慣れてしまった生活レベルを落とすのは、思いのほか難しいものです。地道な作業ですが、支出に優先順位をつけて、低いものから抑えていく努力が必要でしょう。たとえば、家族で旅行をするなら、その予算を貯めるために節約する。イベントと節約をセットで考えてメリハリを利かせることが重要です。
また、奥様の家族と過ごす時間を大事にしたいという考えも、しごく当然のことです。しかし、そのために赤字になっても仕方がない、とは言えないはず。ボーナスがあるとは言え、家計の基本は毎月の収入でやりくりをするということ。これまでのようにお金を掛けなくても、お子さんと楽しい時間が過ごせる工夫をしてほしいと思います。お弁当を持って公園で遊ぶ。お金はかかりませんが、家族で楽しい時間は過ごせるはずです。

加えて、下のお子さんが小学校に上がる時期に合わせて、可能なら奥様も収入を得ることを考えてもいいのでは。月4万~5万円程度のパート収入であっても、それがほぼ全額貯蓄できるなら、家計は一気にペースに上がっていくはずです。

FP相談を終えて。M・Mさんの感想

実は贅沢をしていた自分に気づきました

収入が低くてもお金の心配がなかった昔の方が幸せだったと、最近はよくそんなことを思っていました。
しかし、指摘されたとおり、貯蓄できないのは支出しているから。
贅沢はしていないと言っておきながら、確かにどの費目も自分の独身時代よりはるかに多額ですからね(笑)。
妻とはよく話し合って、何が大事かを考え、そして削れるものから削り、早く貯蓄が増える家計を目指します。

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