FP業務に関連する法令などについて

 日本FP協会会員であるCFP®認定者及びAFP認定者は、会員倫理規程など諸規程順守の約定書に署名し、また、各種の関連する法律に基づき活動しております。
 したがって、資格・認可が必要とされる業務については、法律の定める資格・認可を得ることなく、かかる業務を行ってはならないことになっています。
 以下、特にFP業務に関連する法律を紹介します。

金融商品取引法

 昨今、金融分野の規制緩和によりさまざまな金融商品が販売されるようになりました。生活者にとっては多くの金融商品を選択できるなどのメリットもある一方で金融商品の複雑化、多様性ゆえに取引上のトラブルも増加してきました。
 このような中で、金融商品の取引に関して生活者(投資家)の保護を徹底するとともに、投資活動を促進するために制定されたのが金融商品取引法です。
 金融商品取引法では、以下に列挙する行為を業として行うことを「金融商品取引業」と定め、金融商品取引業を行うには内閣総理大臣の登録を受けなければなりません。

 金融商品取引業は、業務内容により

  • 1.

    「第一種金融商品取引業(株式や債券などの流動性の高い有価証券の販売・勧誘等)」

  • 2.

    「第二種金融商品取引業(信託受益権などの流動性の低い有価証券の販売・勧誘等)」

  • 3.

    「投資運用業」

  • 4.

    「投資助言・代理業」

に分類され、当該種別ごとに登録要件が設定されています。

金融商品販売法

 金融商品の販売等に関する法律は、

  • 1.

    金融商品販売業者が金融商品を販売する際に顧客に対して説明義務を負う事項

  • 2.

    当該業者が説明を怠ったことにより顧客に損害が生じた場合の当該業者の賠償責任

  • 3.

    金融商品販売にかかわる勧誘の適正確保のための措置について定めて、顧客の保護を図り、国民経済の健全な発展に資することを目的とする法律です。
    ここで、説明義務の対象となっている事項は、

    • (1)

      金利・通貨・金融商品市場の相場などの指標の変動を直接の原因とする元本欠損リスク・元本を上回る損失が生じるリスク

    • (2)

      金融商品販売業者の破たんなどによる元本欠損リスク・元本を上回る損失が生じるリスク

    • (3)

      権利行使期間の制限などです。

 説明の方法や程度については、「適合性の原則」の考え方がとられ、顧客の知識・経験・財産の状況・購入目的に照らして、顧客に理解されるために必要な方法・程度によることとされています。また、金融商品販売業者が顧客に対して「必ず儲かる」などといった断定的判断を提供することも禁じられています。金融商品販売業者などが説明義務違反や断定的判断の提供をした場合、これによって顧客に生じた損害を賠償する責任が生じます。

消費者契約法

 消費者契約法は、消費者と事業者との間に情報の質や量・交渉力の格差があることに鑑みて、事業者の一定の行為によって消費者が誤認し、または困惑した場合に、消費者が契約の申し込み、またはその承諾の意思表示を取り消すことができるようにし、また消費者にとって不利益な契約条項を無効とすることで消費者の保護を図った法律です。

 具体的には、

  • 1.

    重要事項について事実と異なることを告げる(不実告知)

  • 2.

    消費者に有利な事実のみ告げて不利な事実を故意に告げない(不利益事実の不告知)

  • 3.

    利益が生じることが確実でないのに確実だと断定する(断定的判断の提供)

  • 4.

    契約締結にあたって、事業者が消費者の住居や勤務先から退去しない(不退去)、一定の場所から退去させずに契約を締結さる(退去妨害)、事業者が消費者にとって過量な内容であることを知っていた(過量取引)

このような場合に、消費者は、契約の申し込みまたは承諾の意思表示を取り消すことができるとしています。また契約解除に伴い消費者が支払う損害賠償額が、契約解除により事業者に生じる平均的損害を超える場合、このような損害賠償額を定めた条項が無効になるとしています。

特定商取引に関する法律

 特定商取引法は、①訪問販売、②通信販売、③電話勧誘販売、④連鎖販売取引(いわゆるマルチ商法)、⑤特定継続的役務提供(エステティック・美容医療・語学教室・家庭教師・学習塾・パソコン教室・結婚相手紹介サービス)、⑥業務提供誘因販売取引(いわゆる内職商法・モニター商法)、⑦訪問購入(いわゆる押し買い)など、事業者と消費者間でトラブルが多発する取引類型について、トラブルを防止するための規制を設けた法律です。
 規制内容には、申込時または契約時の書面交付義務、勧誘・広告規制、クーリングオフ(一定期間内であれば、無条件で契約を解除することができる制度)、迷惑メール規制などがあります。

税理士法

 税理士法では、税理士の業務について「税理士は、他人の求めに応じ、租税に関し、次に掲げる事務を行うことを業とする」と規定しています。具体的には租税法令などに基づく申告等について代理もしくは代行するなどの税務代理、税務書類の作成、税務相談を挙げています。
 また、税理士法第では「税理士又は税理士法人でない者は、この法律に別段の定めがある場合を除くほか、税理士業務を行ってはならない」と規定しています。
 税務代理や税務書類の作成を業とすることは、明白に税理士の専門領域であるため、税理士資格のない者がこれを行えば税理士法違反となります。

弁護士法

 弁護士の職務について、弁護士法で「弁護士は、当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によって、訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うことを職務とする」と規定しています。また、「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。」と規定しています。弁護士の資格を持たないものは、かかる業務を行うことはできません。

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