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SG-Nextステージ千葉

活動報告
  • テーマ

    女性実務家FPが語る!FP独立成功の軌跡

  • 日程

    2010年5月27日(木)

  • 時間

    18時45分~20時45分
    (所要時間:2時間00分)

  • 活動場所

    I-linkルーム ルーム1 ( ザ タワーズ イースト3階 市川駅行政サービスセンター内)

  • 講師

    圦本 弘美 様
    (外部講師 / ゆりもとFP事務所代表・CFP・1級FP技能士・家計見直し専門FP)

  • 課目

    ・FP実務と倫理

  • 単位数

    2単位

  • 参加人数

    合計26名

  • コメント

    5月の定例勉強会はFPジャーナル4月号にも登場した、新進気鋭の女性実務家FP圦本氏に独立から現在までの軌跡と圦本流FP独立成功のヒントをお話いただきます。
    相談業務を中心とした業のあり方は今後のFP活動に役立つでしょう。

    【研修報告】
    FP1パーソナルファイナンス 3-1、4-1~6、5~8に該当

    学習内容: 料金設定、目標管理、FP実務のやり方など 等


    【講義録~一部抜粋~】

    本日今日は私からの一方的なお話だけでなく、みなさんがいまどんなことを考えていらっしゃるか、いまどんな状況にあって、これからどうしたいかというところも知りたい、皆さんと仲良くなれたいいなと思って参りました。ですので、質問の時間などに、できればどんなお仕事をされているのかなどもご挨拶いただけると、私も理解しやすいですので、教えていただければ有り難いと思っております。


    今日の流れとしては、前半で私がどうしてFPを志して、どういう努力をして、いまどういう状態まできて、今後何を目指しているかというお話を、物語風にお話させていただこうと思います。後半では少しペアワークをしまして、FPとして成功するための目標設定の仕方、収益をあげていくための必要な考え方みたいなところを実践を通してやっていく。あと、ご質問があればできるだけたくさんお受けして、たぶんその質問自体がみなさんが聞きたいことになるだろうと思いますので、その時間をとらせていただこうと思います。質問がないようでしたら、こちらから実務のところでできるだけお話していきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。


    私がファイナンシャルプランナーになりたいと思ったのはですね。私は大学を出て1年ほど会社に勤めたあとすぐ結婚退職しました。23で結婚したんですね。25で一人目の子どもが生まれて、それまではお金のことはまったくなにも考えず、あるだけ使っていました。子どもができたときに、はたと家庭の現実と直面しまして、「ああこの先、どうやって生活設計していったらいいのだろう」と。(中略)住宅取得は転勤族だったらどういうタイミングでどうしたらいいのだろうとか、お金にかかわるわからないことが山のように出てきて、どうしたらいいのだろうと思っていたときに、友人から「いまファイナンシャルプランナーという資格があるんだよ」と教えてもらいました。「いま日本ではまだ入ってきたばかりだけど、アメリカではすごく流行っている資格で、これからきっと日本でも広がっていくと思うよ」ということを教えてもらって、そのときにすごく興味を持ち、まずAFPを勉強し始めました。勉強していくうちに「これはすごい、こういう家計にかかわる、生きていくことにかかわる多方面の知識を知っていると知っていないとではこれから人生が変わっていくだろう」ということで、この仕事をぜひ自分の生涯の仕事にしたいと思いました。

    (中略)

    当時はまだFPといっても「はぁ? なにそれ?」という時代。「ファイナンシャルプランナーになってみたいんだ」と親や友達に言っても「意味不明」という反応しか返って来ませんでした。だから反対されることもなかったのですが、応援されることもまったくなくて。でも、私はこの仕事は絶対将来性がある、金融ビッグバンも起きているし、多くの人の役に立っていける仕事だと、自分の中では確信していたので、その気持ちだけで頑張ってきました。
     
    (中略)

    独立FPをまじめに目指す人はコミッションに抵抗がある人も多いと思うのですが、私も最初はそうでした。開業セミナーで、「収益の大きな柱として保険のコミッションがある。だいたいどれぐらいの契約を取ればいくらぐらいの収入が入ります」という講義があったときに、私は保険を売らなくてはいけないのかとものすごくショックで1カ月ぐらい悩んだり調べたり、他の人はどうしているのだろうと、びっくりして考えたことがありました。それまでの保険の営業の女性のイメージがあまりにも悪かったのでもあって、あれと同じことをしなければいけないのかと。そうではないよと、勉強していくうちに保険の中にもいいものもたくさんある。本当にお客さんにあったものをきっちり誠意をもって進められることが大事で、保険が全部悪いとか高いから悪いわけではないとだんだんわかってきました。最初はドキドキしながらも、徐々に保険相談もできるようになりました。当初のゴールとしては、相談実務をしっかりできるFPになりたいということと、雑誌などで家計診断をしてより多くの人に家計の知恵を与えていきたいということがありました。
    ただ、まだ乳飲み子がいましたので、1人の人がフルで仕事をするのに比べると3割ぐらいの稼働時間とかエネルギーしかないんですね。その乏しい中でどうするかと、まずはメルマガを出そうということで、開業セミナーが終わった後すぐにやりました。これで私は開業したんだと、開業記念日は7月15日だと勝手に決めて、そこからメルマガを発行しました。メルマガが結構ヒットして、1カ月で3000人の読者がついて、そこからはずみがついて、定期的に発行する中でいろいろありました。今のメルマガは発行しても読者からメールがくることはないと思うのですが、当時はまだ相互交流的な雰囲気がありましたので、1回発行すると、毎回違う2~3名から必ず「今回よかったです」とか「私はこう思います」とかメールが来て結構楽しかったんですね。それだけたくさんの人が読んでくれるという励みがあって、メルマガだけは一生懸命続けていきました。

    (中略)

    当時は、子どももいて、さらに下の娘は喘息もちだったのでちょっと私が無理をすると彼女が疲れて入院してしまって、1週間いっしょにホテルで缶詰めということが年に何回かあって、身動きがとれなくて苦しかったです。そのときに心がけたのは、いまはきつい状態だけれども理想のFPになっていきたいということは絶対あきらめない、いまできることは全力を尽くしてやろう、いま来た仕事は、小さな執筆の仕事、お友達から受けた相談業務、無料でも数千円でも、いま自分が出せるクォリティを全力を尽くしてやろうと思いました。

    (中略)

    マーケティングに対しては皆さんご興味があると思うのですが、私はあまり派手な、たとえば効果的に広告を打てばこうなりますよとか、ホームページでこういうことをすればいいというような、テクニックはあまり得意ではないというか、そういうことはあまりやってこなかったんですよね。

    (中略)

    そういう感じで、だんだん実務経験を積んで、相談を広げていくことができて、2~3年目で主婦の傍らですけれども売り上げで300万くらいになってきたので、次は扶養を超えてしまうのでどうしようと思いました。

    (中略)

    このあたりを全部、自分の中で納得できるビジネスモデルを考え始めて、いろいろ考えていったのですが、そのときに結局は顧客単価を上げていくような何かサービスを考えるしかないと思いつきました。

    (中略)

    この四つの高収益の柱を持って、ここで月1~2件ぐらいの案件が取れることを目指して、あとは個人相談、小さな相談を受けて行くことで成り立つのではないかと考え方を変えました。そこから収益がとれるようになってきて、相談案件の高額案件が増えてきて、いまは消費税課税業者にもなることができました。
    そこまでやりたかった理由としては、FPは本当にいいサービスなのに、みなさんが遠慮していてあまり広げないんですね。一般の人が相談したくてもどこに信頼できるFPがいるかわからないという声が多くて、すごくもったいない。それで、もっとクォリティの低い対応、保険の見直しとか住宅購入をやっているところが、上手に派手に宣伝しているので、みなさんわからなくてそちらに行って、本当はもっといいサービスが受けられる存在を知らないということはとても残念だと思います。自分自身としてもきちんとFPとして成功していきたいですし、FPとして成功する人をたくさん増やして、多くの人が良心的なサービスを受けられるようにしたいというのが志としてありますので、そのためには自分がまず成功しなくてはいけない。そのためには高収益のモデルを作らなくてはいけない。それを作るためには、もう1人では無理。ある程度組織を作っていかなくてはいけない。個人事業で細々と自分が食べていければいいレベルだと、法人とか運用とか全部やるというのは絶対に無理ですから、組織にして、FPを志す人を増やして、みんなで力を合わせてやっていく形にしたいと思いました。そこから動き始めて新しいスタッフを迎えたり、士業、専門家の方々と交流がはじまって、いまいろいろやって、だいぶ軌道に乗ってきたところです。


    自分が決めて動き出したときにいろいろな人との出会いがありました。 (中略) いま世界が広がってきているなぁと思っています。この出会いを大切にして、皆さんとともに力をつけながら、FP業界の発展のためにみんなで活躍していけたらなぁと思っています。

    【休憩】

    後半では、皆さんにピアワークをしながら、実際に目標設定をしていく大切さですとか、目標を実現するためにどういうことを詰めていく必要があるかということを、私のやり方を参考にしながら一緒にやっていきたいと思います。
     目標設定というのは、人生どんなことにおいても大切だと思うのです。目標があって努力しているのと、目標が何もなくて努力しているのとでは同じことをしていても成果は全然違ってくると思います。どういう目標を立てるか、その目標を実現できるところまで具体的に逆算してどうやって詰めていくか、経営でもなんでも人生全般役に立っていく考え方だと思います。

    (中略)

    FPで食べていく、成功していくというということであれば、このあたりの項目というのは即答できるぐらいの状態になっていなければ成功していけないのだと思います。「あなたが日々何を考えているか、それがあなた自身です」という哲学の言葉がありますが、俗っぽくいえば、今年いくら稼ぎたいですかと聞かれて即答できるようでなければ、収入における自分自身のイメージが確立できていないということだと思いますので、いま既に独立している方、これから独立しようとしている方に関しては、この辺の成功ビジョン、それに伴う収益、その根拠というところは考えて明確にしていく必要があると思います。
     
    (中略)

    では、あと若干お時間がありますので、他に実務で収益をあげていくために参考になる考え方を少しお話します。

    (中略)

    次に、この料金でクロージングをしていくのにどういうコツがあるかということですが、最初の頃は、「保険見直し相談で1万2600円かかりますが…」というのがなかなか言い出せなくてすごく緊張しました。クロージングの話法なんかも勉強しました。そのときに大事なことは、「どうしますか」というオープンクエスチョンは使わないこと。

    (中略)

    ある程度強みを自分なりに、これだったらずっと今後一生FP業としてやっていく中で、自分がこれが強みだといって努力をしていけるというものを決めたら、どんどんそれを発信して、あの人はこれに強いFPなんだと誰に聞いても思ってもらえるぐらいに派手に宣伝していくことです。そして宣伝に見合うぐらい一生懸命、仕事のレベルを上げて、バブルじゃないように頑張っていくと、強みができると思います。必ずいろいろな専門のFPが必要になってくるので、そのときにお声がかかるように、たとえば本を出すときに、同じカテゴリーで専門FPだからあの人に取材をしてみようとか、自分は対応できないけど、あの人だったら対応できそうだから紹介してみようとか、急には無理ですが、徐々に確立していきます。強みを見つけて宣言していって、しっかりPRしていくことが大事だと思います。

    では、ちょうどお時間になりましたので、もっとお話したいことがあれば懇親会のほうでできればと思います。長時間、ありがとうございました。