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2021年5月号(1)
その他
CFP®認定者 遠山 尚恵

初めてのファイナンシャル・プランニング ~家計の見直しに必要な知識~

 理想的な「人生100年時代」を過ごすためには、ライフプランや家計管理が一層重要になります。収入や資産、ローンなどの負債のデータを集め、現状を分析し、問題点を見つけることで最適な家計を設計することができます。理想的な人生を送るためには、早い段階でご自身の将来に向き合ってみることがとても大切です。そのため、今回は家計の見直しに必要な知識や手法のポイントをお伝えします。

ファイナンシャル・プランニングの手法

 ご自身のライフプランをより具体的にイメージするため、協会のワークシート型ツールで家計の現状を整理、把握してみましょう。
日本FP協会HP「便利ツールで家計をチェック」

STEP1 家計の収入と支出を確認する

 「家計の収支確認表」に現在の収入と支出を書き出してみましょう。収入を考える際は、まず年間の給料・ボーナスを合算した「総収入」から社会保険料や税金を差し引いた「手取り収入」を計算しましょう。年間の手取り収入から年間支出を差し引いてみると家計が赤字か黒字なのか、また、貯蓄力を確認できます。


STEP2 資産や負債の状況を把握する

 「家計のバランスシート」に現在の資産(※)や負債の状況を書き出してみましょう。資産や負債を比較することで家計の健全度を確認できます。
※預貯金だけでなく株式や投資信託、終身保険や養老保険といった貯蓄型の保険、不動産も資産となります。


STEP3 将来のライフイベントをイメージし、具体化する

 「ライフイベント表」にご自身や家族の今後10年、20年の夢や目標、イベント(入学、住宅購入、退職など)を書き込みましょう。将来のイメージを具体化できます。


STEP4 将来の資金計画のためにキャッシュフロー表を作る

 現在の家計と将来のイベントを具体化したら、「キャッシュフロー表」を作成してみましょう。まずは、「年齢」の欄に家族全員の年齢を記入します。次に「家計の収支確認表」と「ライフイベント表」から数字を転記します。「収入合計」から「支出合計」を差し引くと、「年間収支」が算出されます。初年度は、この年間収支と現在の貯蓄額を合わせて「貯蓄残高」とします。翌年度以降も同様の作業を行います。


STEP5 家計収支表とキャッシュフロー表を評価する

 数字により「見える化」すると、家計の問題点がわかりやすくなり、見直すことでより改善につなげることができます。


改善のポイント

1. 支出の削減をする

① 家計の改善をする

 家計簿から浪費部分を洗い出しましょう。固定費の削減も有効です。まずは通信費や光熱費、家賃や住宅ローン等の住居費、保険の見直しなどを検討してみましょう。

② ライブイベントを見直す

 資金面からライフイベントを見直してみましょう。


2. 収入を増加させる

 就労で収入を増やすのは、なかなか難しいですが、資産運用で収入や貯蓄を増やすことは可能です。運用の注意点は、余裕資金で行い、ご自身のリスク許容度に応じた投資商品を選択することです。まずは、iDeCoやNISA、財形貯蓄など税制優遇を活かした資産運用が有益です。


3. 貯蓄体質になる

 貯蓄は将来に備えるお金です。「手取り収入」から「貯蓄分を先取り」し、その残りを「使えるお金」と考えると、計画的に貯蓄ができます。


ファイナンシャル・プランニングを終えた後に

 キャッシュフロー表は現状のシミュレーション結果に過ぎませんが、数字化することで家計の問題点を把握できますので、1回作って終わりではなく、定期的に現状確認と見直しを行いましょう。
 家計や保険の見直し、教育費、住宅購入、資産運用、老後資金など、ご自身での解決が難しい場合は、FP(ファイナンシャル・プランナー)に相談する方法があります。FPは夢の実現をお手伝いする「家計のホームドクター®」です。様々なご家庭の状況に寄り添い、より最適な資産設計を計画し、実行を手助けしていきます。これからの将来のために、FP相談を活用してみませんか。

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