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2020年7月号(1)
保険
CFP®認定者 太矢 香苗

どの補償を重視する?海外旅行保険の賢い選び方

 海外旅行保険は、旅行中に病気やケガをしたときの医療費や盗難に遭った際の補償など、経済的な負担をカバーしてくれるだけでなく、トラブル処理や日本語電話サポートなども受けられる保険です。現在、多種多様な海外旅行保険があり、どれを選べば良いのか悩ましいところ。今回は海外旅行保険の補償内容や自分に合った選び方をお伝えします。

なぜ必要?海外旅行保険の補償内容

 海外では日本の健康保険が使えません。海外の医療費は日本に比べて高く、救急車が有料な国もあります。そして、いざという時に現地語で症状を伝えられるかどうかの言葉の壁の問題もあります。海外旅行保険には、傷害や病気に対する金銭的な補償だけでなく、日本語でのサポート等を含む商品もありますので、旅行期間、目的、行先などに応じて自分に必要な補償内容・サービスを考えて選ぶことをお勧めします。

 海外旅行保険の主な補償内容は次のとおりです。

  • 保険期間は旅行期間中
  • 傷害による死亡・入院・治療・後遺障害
  • 疾病による死亡・入院・治療・後遺障害
  • 救援者費用(日本から親族などが現地に行く費用や滞在費、搬送費)
  • 賠償責任
  • 携行品損害
  • 航空機遅延、手荷物遅延による損害
  • 日本語対応電話サービス

クレジットカード付帯の海外旅行保険

 海外旅行保険はクレジットカードに付帯されているものもあります。海外旅行に行くたびに申込手続きをしなくてもよいし、保険料はクレジットカードの年会費に含まれていて(年会費無料カードなら保険料も無料)、何よりもお手軽なのが魅力です。
 ただし、クレジットカードの海外旅行保険の付帯条件には要注意です。カードの保有のみで有効になる「自動付帯」と、旅行代金をカードで支払うことで保険が有効になる「利用付帯」があります。これらはカード毎に異なるため、自身のカードが「自動付帯」か「利用付帯」なのか事前に調べておくとよいでしょう。
 また、カード会社やカードの種類によって補償内容や金額はまちまちです。実際に海外の旅先でリスクが大きいのは、死亡よりも疾病や盗難です。ご自身のカード付帯の海外旅行保険の、とくに傷害・疾病治療補償や携行品の補償はよく確認しましょう。

海外旅行保険の加入方法

 前述のクレジットカード付帯の保険を利用する他に、パッケージツアーであれば、特別補償としてツアー料金に含まれていることもあります。なお、特別補償は個人旅行には適用されません。傷害による入院通院補償のみ(疾病には適用なし。)となります。
 海外旅行保険は24時間いつでも申込ができ、保険料も割安なことから、インターネットで加入する方が増えてきました。ただ難点は、さまざまな海外旅行保険の中から、自分で選ばなくてはならないということです。
 旅行の目的、行き先、加入期間(自宅を出てから帰るまで)、補償内容、補償金額などを設定して比較検討することになりますが、補償内容を手厚くすれば、その分保険料はアップします。また、年齢によって保険料が変わることもあり、15歳未満、70歳以上の方は、加入できる会社や補償内容に制約があるので注意が必要です。

選び方のポイント

 海外旅行保険は保険会社により内容が異なるため、自分が重視したい補償内容や掛けたい金額を考えておくことが必要です。海外では医療費が高額なこと、医療現場での外国語によるコミュニケーションなどを考えると、治療に重点を置いた加入が望ましいと思います。
 また、家族旅行で全員分の保険を掛けると保険料が高額になることも考えられます。そのため、海外旅行の計画段階で保険料も計算に入れておくとよいでしょう。

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、現在は自由に海外に行ける状況ではありませんが、いずれ訪れる機会に備えて、海外旅行保険の知識は備えておきたいものです。

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