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2020年5月号(2)
ライフプラン
CFP®認定者 平井 美穂

結婚を意識し始めたら考えておきたい2人のお金のこと

 結婚式にかかる費用の平均は約350万円といわれています(ゼクシィ結婚トレンド調査2019)。他にも、結納や新婚旅行、新居生活の準備など一通りしようとすると全部で500万円以上かかるケースも珍しくありません。さらに、共稼ぎの場合には、これから生活を共にしていくなかで、家計の分担はどのようにすればいいのかなど、いろいろと疑問が湧いてくるのではないでしょうか?今回は、パートナーとの新生活をうまくすすめるために、前もって知っておきたいお金の話についてお伝えします。

結婚までに最低50万円、ゆとりをみると150万円の貯蓄をもっておきたい

 最近では地味婚や結婚式を挙げないカップルも増えています。またオフシーズンや平日の安い時期をねらって、結婚式や新婚旅行は後でするという手もあるでしょう。かくいう筆者も結婚式を挙げていませんが、省エネモードで結婚する場合でも、最低100万円ほどは必要になると思います。内訳はこんな感じです。
 引越代10万円、前払い家賃(2カ月分)20万円、敷金礼金(家賃3カ月分)30万円、家具家電購入費40万円、合計100万円。家賃は首都圏の二人暮らしの平均10万円を目安としています。一般的に家賃を決める際は、手取り収入の3分の1以内が目安と言われてますので、二人の手取りから計算して決めることをお勧めします。
 仮にこのとおり100万円でおさまるとして、二人で準備すればいいので、一人50万円が最低でも持っておきたい金額ということになります。
 ただし、結納から結婚式・新婚旅行まですべて順番どおりにしたいという場合は、やはり400~500万円くらい必要でしょう。半分くらいはご祝儀や親からの資金援助が期待できるとして、残り200~300万円は自分達で準備しなくてはなりません。そうなると一人100万円~150万円の貯蓄が必要になります。
 5年後に結婚したいと思えば、年間20~30万円ずつ貯めていけば目標額に達します。結婚のスタイルは人それぞれ、費用をかけずにする方法もありますが、相手のあることなので、いざというときに慌てないで済むように前もって準備しておきましょう。

家計管理は自分たちに合う方法がベストでも情報共有は必要

 新婚夫婦によく見られるケースは、家賃・水道光熱費は夫が負担し、食費・教育費は妻が負担するといった具合に、費目毎に夫婦の分担を決める方法です。この方法の問題点は、将来どちらかの収入が減少した時や、住居費・教育費がかさんできたときに、見直しが必要になる点があげられます。また、それぞれ自由になるお金を貯めているのかどうかが分からず、チェック機能も働かないので、いつの間にか二人とも貯めていなかったということにもなりかねません。
 お財布は一緒の方が、お金が貯まりやすい傾向がみられますが、別々の場合でも、それぞれが年間で貯蓄する金額を決め、決めたルールを守れば貯まっていくでしょう。そのためには、お互いの収入を開示し、世帯でかかる支出額を一度洗い出してみる必要があります。
 具体的には、月の収支、ボーナス時の収支、年間収支と順番に試算をしてみて、それぞれの収入割合などに応じて負担割合を決めます。次に、たとえば年収の1割や2割などと貯蓄額を決め、月とボーナスの貯蓄額を設定します。住宅購入時の頭金や教育費・老後資金など、将来必要になる貯蓄額を計算してみて、そこから逆算して年間貯蓄額を決める方法も有効です。

ライフプランとマネープランは早い段階で話し合いを

 結婚は一緒にいたいと思う気持ちが一番大切で、勢いに任せてするものかもしれません。とはいえ、子どもや働き方、住まいについての考え方やお金の価値観が、まったく違った場合、乗り越えなくてはならない壁は高くなるでしょう。なんとなくやり過ごしていくケースもありますが、後になればなるほど軌道修正が難しくなります。できれば結婚話がでた時に、お互いの将来の夢について話をしてみてください。そのタイミングでお金についても自然の流れで話せると理想です。
 むろん、結婚はスタート地点に過ぎません。ライフプランについてもお金についても、今後も定期的に話し合い、二人でさまざまな経験をしていく中でお互いが少しずつ歩み寄り、それぞれの夫婦の形を築いていくのが理想ではないでしょうか。

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