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2017年11月号(2)
ライフプラン
CFP®認定者 竹内 美紀

子供のお金の用意の仕方

 子育て世代にとって教育費は悩みの種ですが、最近では、出産を間近に控え大きなおなかを抱えて、「これから生まれてくる子どものために早くから教育資金の準備をしたい」という方の相談も増えているようです。
 そこで、今回は金利が低くお金が貯まりづらいこの時代に教育資金をどのように準備をすれば良いのか、をご紹介いたします。

目標時期を2つ設定する

 大学等の入学時など、ピンポイントに目標時期を設定して始めるのも一つの方法ですが、柔軟に対応できるように目標時期を2つ設定しましょう。

  • 1.

    確実に貯めておくべきもの
    大学等の入学時に向けて200万円~300万円

    大学等の受験及び入学時には、私立文系自宅通学で約150万円必要となります。
    (「私立大学新入生の家計負担調査」(2016年)http://tfpu.or.jp/kakeihutan-chousa/

    少なくとも、1~2年目の学費が支払える資金は、確実に貯めておく必要があります。

  • 2.

    できれば貯めておきたいもの
    小学校卒業時までに100万円~200万円

 個人差はありますが、中学から進学塾に通う場合が多く、生活費に塾代が計上されていきます。したがって、貯蓄を捻出することが難しくなることが想定されるため、比較的お金のかからない、小学生の時期に100万円~200万円貯めることをおすすめしています。

2つの目標時期に備えるための具体的な方法

  • 1.

    大学等の入学時に向けて、月10,000~15,000円

    いつ、いくらと決まっている資金なので基本的には元本を確保する方法を採用します。
    自動的に貯まる仕組みを作ることが大切です。

  • (1)

    自動積立定期
    普通預金から毎月決まった日に決まった額を自動的に積み立てて貯めることができます。銀行により金利が異なりますので、有利な銀行を選択しましょう。

  • (2)

    保険(学資保険・終身保険の短期払込み)
    高校3年生の10月以前に満期がくるように、設定することがポイントです。大学等によっては、早めに入学金を納入することもあるので、確認して満期日の設定をしましょう。不安でしたら、17歳満期にすると良いでしょう。
    金利は、最近は低くなってしまいましたが、強制力があることと万が一の保障も兼ねているので、選択肢の一つとなります。

  • (3)

    個人向け国債
    低金利でも最低0.05%の最低保証金利が設定されています。10年の変動金利を選べば、金利の上昇時に連動します。1年以上経てば途中解約も可能です。自動的に積み立てることはできないので、児童手当が入金されたタイミングなど自身で管理する必要があります。

    ※児童手当とは、生活の安定と児童の健やかな成長に資することを目的として、中学校終了時までの児童に対し、10,000~15,000円、国から支給される制度です。
    (詳細は、内閣府http://www8.cao.go.jp/shoushi/jidouteate/pdf/gaiyou.pdf

また、児童手当を貯めるだけでも200万円弱になり、無理なく続けられます。

以上の(1)~(3)については、
①自動的に決まった日に積み立てることができるか
②万が一、保護者が亡くなった時の保障が必要か
③定期預金以上の金利を確保していきたいか

の3つのポイントを考えながら選択していきましょう。

  • 2.

    小学校卒業時まで、月6,000円以上
    急な進路の変更にも備えますが、お子様20歳くらいを想定して準備をします。
    長期で準備することができる資金については、資産運用を検討します。
    中学校に入学してからも積立を続けられるようであれば継続し、難しければそのまま据置き運用を続けます。

  • (1)

    外貨建て保険(短期払い)
    米ドルや豪(オーストラリア)ドル建ての、終身保険や年金保険などを活用し短期で払い込むことで、解約返戻率を高くし、その解約返戻金を学資に充当します。解約の時期は選ぶことができるので、必要な時期や為替の影響を考えながら、柔軟に活用することができます。

  • (2)

    ジュニアNISA
    20歳以下の人が対象で、年間80万円の投資額に対する運用益や配当金が非課税で運用できる制度です。非課税枠を上手に活用しながら長期で貯めることができます。

  • (3)

    積立NISA
    平成30年1月から開始される、年間40万円の投資額の範囲でコツコツ積立をする制度です。最大20年間継続することができます。従来のNISAと同様に投資額に対する運用益や配当金が非課税で運用できる制度です。

    資産運用の場合、景気の変動に影響されるので、長期で運用でき時期を限定しない資金を活用します。ポイントとしては、10年後、15年後など目標金額に達していれば、元本保証の商品へ預けるというチェックポイントを設け、必要な時期に備えていくことです。
    運用の結果によっては、成人式や結婚資金へまわすなど、子供用の資金という位置づけで気長に実施してみましょう。

まとめ

 公立校を目指していても、私立校へ進路を変更など、急に資金が必要になることもあります。そこで、明確に使う時期が決まっている資金の他にも、可能な範囲で用意をしておくと、急な出費の時も慌てなくてすみます。

 積立目標時期を一時期に絞らず、2段階に分け、「絶対に用意すべき資金」と「できれば用意しておきたい資金」にわけ、柔軟に対応していきましょう。

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