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2014年6月号
ライフプラン
ファイナンシャル・プランナー 岩城 美津穂

単独世帯の老後のお金とライフスタイル

『21年後の平成47年(2035年)、東京都の高齢者世帯の44%が一人暮らし』こんな数字が国立社会保障・人口問題研究所によって発表されました。全国でも高齢者世帯の37.7%が単独世帯。全ての都道府県で2010年~35年までに単独世帯は増加すると予想されています。もっとも単独世帯の多い東京都の65歳以上の人口は、10年の64万7千人から、104万3千人になると予想されています。

誰もが不安と孤独を感じている。

老後の不安を口にされる方は少なくはありません。年金で生活ができるだろうか。賃貸で暮らしていらっしゃる方は、年を取っても家を借りられるだろうか。病気や介護状態になったらどうすればいいのだろう、などなど。

「老後のことを考えると気が滅入ってしまって」
電話相談をお受けしていると、こんな言葉をよく耳にします。特に、これまで仕事一筋できたという単身男性の方にこうした不安を抱いている方が多いように思います。継続雇用で仕事は続けているけれど、現役時代ほど忙しくはなく、増えた時間的余裕の中で、あれこれ思い悩んでしまうのでしょう。

しかし、具体的にお話を伺っていると、闇雲に不安を持つ必要がない人がほとんどです。ここでは、生活費とライフスタイルについて考えてみましょう。

老後の生活費はいくらかかるの?

まず、今の生活費を把握しましょう。ご自身の現在の生活費を基本にすればよいでしょう。

参考までに、生命保険文化センターの「平成25年度生活保障に関する調査」によると、夫婦2人世帯で、ゆとりある生活費の金額は35万円、最低限の生活で22万円となっています。

例えば、単身世帯の生活費をその7割として計算すると以下のようになります。
ゆとりある生活費 24万5千円
最低限の生活費  15万4千円

一方、収入は、ほとんどの方は公的年金が中心で、それまで貯めてきた預貯金等を取り崩していくということになるでしょう。平成26年度の国民年金の平均受給額は約5万4千円、厚生年金が約14万8千円となっています(厚生労働省年金局「平成26年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より)。これを見ると会社員の方は、最低限の生活費がどうにか賄えそうですが、老齢基礎年金だけの方は、毎月の不足額を預貯金で補っていく必要があるかと思います。

もっとも、これは数字上の話で、自営業者の方は、60歳以降も働かれる方や、上乗せ年金等でご準備されている方もいらっしゃるかと思いますので、ご自身の年金等の金額を計算してみてください。そして、不足分は早めに貯蓄や運用をしていくことが大切です。自身の老後の生活費の準備方法等に不安がある場合には、AFP・CFP(ファイナンシャル・プランナー)に聞いてみるのもよいかと思います。

地域でのコミュニティに積極的に参加を

漠然とした金銭的な不安が解消されたら、仕事以外でのお友達や仲間を作られることをおススメします。

多くの自治体で、高齢者の「地域デビュー」を応援しています。趣味を通して、学びの場やボランティア活動、社会貢献活動など、楽しみながら活躍できる場が見つかりそうです。地域での人間関係を作っていくことで、孤独感からも解消されていくでしょう。

また、住まいの情報や利用できるサービスなども多くあります。まずは、外に一歩踏み出してみることで、豊かな第2の人生を見つけられるのではないでしょうか。

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