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2011年6月号
住宅・不動産
ファイナンシャル・プランナー 佐藤 章子

家族の生命と資産を守る災害に強い住まいとは

2011年の東日本大震災では、津波により多くの建物が損壊してしまいました。生涯を通じた人生のリスクを考えると、家族の生命や財産さえも失ってしまいかねない住まいの被害ほど大きなものはありません。また、住まいは取得や維持に多額の費用を必要とするものでもあります。そのために住まいに関するリスクをどれだけ少なくするかは、人生設計上重要なテーマだと思います。ただし病気や事故と違って、住まいに関するリスクは、ある程度自分で防いだり少なくすることができる分野なのです。災害に強い住まいとするためのポイントをまとめてみましょう。

地域を知る

都道府県や市町村の多くは、浸水や地震に対する危険度を示したハザードマップを作成し、ホームページ上で掲載したり、各戸に配布したりしています。津波の被害についても作成している都道府県もあります。現在住んでいる地域、これから住む予定の地域の災害リスクをしっかり把握しておくことは命と財産を守る上で重要です。また、ハザードマップだけでなく、過去の災害の歴史もインターネット等を丹念に探せば、ある程度把握が可能な場合があります。

敷地周辺を知る

地域の災害リスクを把握したら、確認の意味でも敷地周辺のリスクをチェックします。窪地ではないか、崖や古い擁壁(ようへき)の上や下ではないか、近隣の建物に亀裂などが多発していないかなど、必要であれば専門家にチェックしてもらうとよいでしょう。安全確認のためには重要な項目です。

建物の性能を知る

これから建築、又は取得する場合は、希望に見合った性能の建物を建てたり購入が可能です。例えば、「住宅性能表示制度」に基づいて、「耐震性能だけは、最高ランクにしたい」など、希望に応じて選択できます。また、制度に基づいて評価書(設計性能評価と建設性能評価があります)の交付を受けることもできます。既存住宅の場合も、「建設住宅性能評価書(既存住宅)」の交付を受ける制度があります。交付を受けた住宅を購入すると、住まいに関するリスクを低減できます。また簡易な判断となりますが、「誰でもできるわが家の耐震診断」(国土交通省住宅局監修)を利用して、自分で住まいの状態を確認することもできます。

住まいの保険

住まいは建っている地域や土地が安全で、建物が堅牢であることが最重要ですが、自然の力に完全に対抗することは困難です。万一の災害に備えて火災保険だけでなく、津波や噴火による被害にも対応する地震保険の加入も検討する必要があります。地震が原因の火災の場合は火災保険では補償されません。

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