リストラのピンチを転職のチャンスに変えCFP®認定者に!

夫婦そろって失業のピンチに

「同時期に夫婦そろって失業したのです。このピンチに、FPになることを真剣に考えるようになりました」
いまだ記憶に新しい2008年のリーマン・ショック。外資系の投資銀行に8年間在籍していた花輪さんは、世界経済に多大な打撃を与えたその余波をもろに受けてしまった1人だ。
「上司に呼ばれて解雇通知を受け、デスクに戻るとすでにパソコンはロックされていて、私の席ではなくなっていました」
所属部署の閉鎖。早期退職を余儀なくされた花輪さんに、勤務先が倒産した夫の失業がさらに追い打ちをかける。
その逆境に、次の職業として選んだのは学生時代から気になっていたFPだった。年明け1月のAFP試験に向けすぐ勉強に取り組むものの、直前に受けた模擬試験の結果は“不合格”。
「あせりましたね。でも模試は模試ですから、本番ではしっかりやれるんだと信じて臨み、合格することができました」
ホッとする間もなく、花輪さんは直後の6月にCFP®試験に挑戦することを決意する。思いもよらぬ大転機を経験したことから、お金や仕事、人生についてはっきりした目標ができ、CFP®認定者となる夢を早く実現したかったのだ。
「必ず受かるという信念を持ち、合格後にFPとして活躍する自分をイメージし続けました。手帳の目標欄にも、『CFP®試験合格』と書いておいたり(笑)」
徹底したイメージ・トレーニング。加えて、試験日から逆算して緻密な学習計画を立てた。月単位、週単位、そして日割りの細分化した勉強内容を割り出す。
「時間がありませんでしたから、時間管理は重要でした。資格の学校に1日6時間通い、過去問題集は4回分を徹底分析しました。そして勉強した時間を課目ごとに記録して」
模試の利用はもちろん、過去問を解くときは時間を計って解答するなど本番さながらの練習を重ねた。
「こんなに勉強したのは大学生のとき以来(笑)。でも、社会人になってからも証券外務員の資格を取得したりしたので、試験勉強に抵抗はありませんでした」

努力が実り、見事に6課目に合格しCFP®認定者となった花輪さん。
「資格の取得はゴールではなくスタート」と言う信念どおり、新たなスタートを切った花輪さんの活躍はめざましい。雑誌の連載や講演、FP相談など次々と活躍の場を広げている。
その彼女のFPとしての目標は……。
「富裕層向けの情報やノウハウはすでにたくさんありますよね。私はそれ以外の人たち、若い夫婦、シングルマザー、単身者の方などに的を絞っていこうと思います。お金がない、情報がない、どうしたらいいかわからない、そういう人たちに向けて情報を発信していきたい」
“マネー弱者”とも言える人たちへの思いが熱いのは、かつての自身の苦境と重ねてのことだろう。

この6月、花輪さんは初の著書『夫婦で年収600万円をめざす!二人で時代を生き抜くお金管理術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を上梓した。自らの体験を織り込みながら若い女性向けにお金にまつわるあれこれを指南した同書は、静かな反響を呼んでいる。

花輪 陽子 さん(東京都)
【FPジャーナル2010年9月号掲載】

合格スケジュール

2009年 4月 AFP資格認定
2009年 6月 「金融資産運用設計」「不動産運用設計」
「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」「リスクと保険」
「タックスプランニング」「相続・事業承継設計」合格
2010年 2月 CFP®資格認定
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