公務員生活27年で開眼。人々の暮らしを支えるCFP®資格

FPを核に“大船団方式”の資格を

2007年1月、竹下さんは27年間勤務した県庁を退職した。ちょうど50歳。まだまだ職を辞するには若い年齢だが、決して職業人として社会から引退したわけではない。
「やりたいことがあって。定年まで待つのではなく、まだ気力も体力も十分なうちにと転進を決めました」
退職直後の4月、竹下さんはAFP試験に合格。やりたいこと、その第一歩を踏み出したのだった。
「在職中は主に本庁での企画業務に従事していましたから、住民にじかに触れる機会は少なかった。しかし、退職後に一住民として暮らしを営むにつれ、自己責任の名のもと“無知は悪”という社会風潮に驚きました」
進むべき道ははっきりした。
「法律や制度は強い者のためのもの。弱い者の力になるのは、法律や制度に通じて的確なアドバイスや支援ができる有資格者が必要。情報を得たり行動したりできない人のために一番力になれるのはFPだと思います」

竹下さんはCFP®資格取得を目指すとともに、提案するライフプランをより実効あるものとするために、周辺資格の取得を目指すこととした。
「FPを中心とした大船団方式をとろうというわけです(笑)」
一念発起し、船団を構築するべくすぐにAFPと保険募集人、証券外務員、住宅ローン関連のモーゲージプランナーの各資格を取得して、幸先の良い船出。しかし、勢いに乗ってそのまま受験に臨んだCFP®試験で最初の岩礁に乗り上げる。
「6課目を受け、あえなく全滅。当たり前ですが完全な勉強不足です」
好調の波には乗れなかった。だが、「CFP®試験は一夜漬け学習では歯が立たない」と再確認。わずか数カ月の付け焼刃の勉強を反省し、基本に立ち返ってテキストを丹念に読み解くことから始めた。
それだけでは足りない、試験合格のための勉強では実際の業務に活かせない、と実践も踏まえた勉強法に大転換。
「紆余曲折はありましたが、基本書と実践の2本立ての考え方を変えることなく、初心を忘れずに挑戦を続けて全課目を制覇しました」
3年越し、5回目の試験での全課目合格。その間、行政書士の登録も果たした。大船団の完成のための、宅地建物取引主任者や社会保険労務士などの周辺分野の資格取得の勉強は今も続いている。

父の背中を見ているからか、27歳の長男も今、ロースクールで学んでいる。
「独立したFPとしての成功の秘訣は専門分野を持つことと言われますが、現実は、各分野をバランスよく見通した助言やプランニングが不可欠。相談という入り口から実行という出口までワンストップで対応しなければ顧客の満足は得られません」
「目指すのは最適なコンサルティングの“実行”と、最大の効果、すなわち“実効”です」
そんな思いで看板を掲げた竹下さんのオフィス名は「えびす堂」だ。
「困って半泣きの状態で相談に来た人が、にっこりとえびす顔で帰っていく。そんな仕事をしたいとの思いから、ネーミングしました」

竹下 義洋 さん(佐賀県)
【FPジャーナル2010年8月号掲載】

合格スケジュール

2007年 4月 AFP資格認定
2007年 11月 「不動産運用設計」「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」
「相続・事業承継設計」合格
2008年 6月 「タックスプランニング」合格
2009年 6月 「金融資産運用設計」「リスクと保険」合格
2010年 2月 CFP®資格認定
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