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2019年7月号(1)
ライフプラン
CFP®認定者 杉山 夏子

ライフスタイルに合わせた自動車所有の考え方

 自家用車は便利ではありますが、事故のリスクを考えて免許を返納する方、維持費を考え手放す、そもそも持たないという方も増えています。今回は、ライフスタイルに合わせた車の持ち方を考えてみます。

免許返納のメリット

 自動車運転免許証の自主返納制度は1998年4月に施行され、2002年6月より「運転経歴証明書」が発行してもらえるようになりました。この運転免許経歴書は2012年4月より、銀行などで身分証明書として使用することができるようになり、普及するようになりました。
 警視庁の調べでは、75歳以上の運転免許の申請取消(自主返納)件数は、年々増加傾向にあり、2017年で約25万人、2018年は約30万人の方が返納されています。
 「運転経歴証明書」を所持していると、バス・タクシーの乗車運賃割引や百貨店の配送料の優遇など、さまざまな特典があります。お住まいの地域によって、特典の内容は異なりますので、各都道府県警や一般社団法人全日本指定自動車教習所協会連合会のホームページで確認することができます。

自動車なしでは生活がむずかしい地域の方は慎重に

 お住まいの地域によっては、交通手段として自家用車が欠かせないこともあるでしょう。外出の機会が減ることで、身体機能の急速な衰え、家に引きこもることで社会的孤立の状態になってしまうこともあります。
 お住まいの近くの地域包括支援センターでは、介護だけでなく65歳以上の方の生活に関する幅広い支援を行っています。プロの意見も聞きながら、免許返納をした後の生活に支障をきたさないように準備をしていきましょう。

広がりを見せるカーシェアリング

 2017年の総務省統計局家計調査によると、二人以上世帯・単身世帯における自動車等関係費(全国平均)は年間で201,222円です。自家用車には毎月のローン、駐車場代、ガソリン代、自動車税や保険の費用などが掛かります。通勤や通学で自家用車を使う必要のない方は、乗る頻度もそう多くはないでしょう。最近は、カーシェアリングも普及してきました。
 カーシェアリングには、車を借りることと、車を貸すことの両方のサービスがあります。車を借りる場合は、会員登録をすると、ウェブサイトやスマートフォンから空いている車を検索し、予約したうえで利用することができます。私も利用しますが、大抵の場合は空いている乗用車がありますので、予約して即利用することが可能です。給油や洗車の手間もありませんし、渋滞を避けて電車移動をした先でカーシェアリングを利用することもでき、とても便利です。
 また、最近は使っていない自家用車を他の方に貸すマッチングサービスも広がってきました。利用しない時間に貸し出すことで収入も得られ、家計の足しにすることもできます。

 車の所有は、その方の考え方と、生活環境によってそれぞれです。代わりの手段がどれだけあるかによっても判断は変わってきます。免許返納も、自家用車の所有も、その方に合った方法を選べると良いですね。

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