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2017年3月号(1)
資産運用
CFP®認定者 高田 典子

ジュニアNISA活用法について

教育費っていくらかかる?

 わが子の夢をかなえてやりたいと思う親心はいつの時代でも変わらないようです。
 できる限りの教育はしてやりたい、そのためにどのくらい教育費をどうやって準備したらよいかのご相談を受けることがよくあります。
 文部科学省の平成26年度「子供の学習費調査」によりますと、幼稚園から高校まですべて公立で通った場合、約523万円、すべてが私立になると、約1,770万円かかる試算です。さらに大学進学を計算すると、国公立に進むと4年間で約242万円、私立文系で約434万円という平均額があります。

教育費をどうやって準備する?

 ではその教育費をどのように準備したらよいのでしょうか。
 代表的なのは預貯金で計画的に積立をしていくものがあるでしょう。また、親に万一のことがあっても教育費だけは確保したいという保障のついた学資保険で準備することもあるでしょう。いずれも昨今の低金利のため、インフレが将来進んでいくと予定より足りない金額しか準備できなかったということがあるかもしれません。貯金については、なかなか増やすことは難しくなっている状況です。

ジュニアNISAって何?

 そんな中、教育費を準備する方法のひとつとして、平成28年(2016年)4月からジュニアNISAという新たな制度が始まりました。すでにNISA(少額投資非課税制度)は平成26年(2014年)からスタートしていますが、この配当金や譲渡益が非課税になる制度を未成年者が口座開設することで使える仕組みがジュニアNISAです。

制度の概要から見ていきます。
【口座を開設できるのは】日本に住んでいる0歳から20歳未満の子供です。
【口座開設可能期間は】平成28年4月1日から平成35年12月31日までの8年間です。
【一年間に投資できる金額は】80万円が上限です。
【非課税になる期間は】最長で5年間です。ですから毎年80万円を投資して5年間で非課税投資総額は400万円になります。

ジュニアNISAを利用するときの注意点は?

 では子供名義の口座ですが、だれが口座を運用管理するのでしょうか。
 原則、両親などの親権者が代わって運用管理をします。
NISAと同様のポイントは未使用部分の非課税枠を翌年に繰り越したり、売却した非課税枠を再利用することはできません。
 また、課税される特定口座や一般口座との損益通算はできず、損失の繰り越し控除はできません。
 では、ジュニアNISAでの気を付けなければならないポイントは何でしょうか。
 まず、ジュニアNISAでは一人一口座で、金融機関を変更することはできません。そして大きなポイントは子供が18歳までに原則、払い出しができないという点で、これはジュニアNISAが子供の進学などの将来の資産形成を目的に創設されているためです。もし払い出しを行った場合、ジュニアNISA口座が廃止され、原則過去に非課税で受け取った配当金や譲渡益について課税されます。
 また例えば、19歳でジュニアNISAを利用して投資を始め20歳になると、NISAに移管され、18歳になる前にジュニアNISA制度が終わってしまった場合は、ロールオーバーと言って継続管理勘定へ移管されます。
 このように、非課税の期間が決まっていること、引出の年齢制限があることから、口座開設時に子供の年齢によっては長い期間資金を引き出せないという可能性もあります。
 運用時の非課税制度の魅力ある制度ですが、子供の年齢を勘案してこの制度を検討することがポイントとなります。

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