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2016年9月号(1)
資産運用
CFP®認定者 田中 和紀

外貨建て金融商品の基礎知識

 今年(2016年)は、中国ショックや原油下落、マイナス金利、ブレグジット(英国のEU離脱)などで大きく為替が動いたこともあり、外貨建て金融商品に注目が集まっています。ドル/円は20円以上の変動で、1年間に動く平均値幅をすでに上回っています。また、円高になったので外貨投資のチャンスとみる向きもあります。
 外貨には、ドルやユーロやポンドなど様々な種類があります。円を他通貨に交換する理由は旅行や貿易など様々あるかと思いますが、外貨建て金融商品に投資する場合の交換は主に値上がり益と金利を得たいという目的になります。今回は、昨年より割安となった外貨に投資する為の基礎知識やポイントをお伝えします。

外貨建て金融商品のポイント

 では外貨建て金融商品はどういったものなのでしょうか。外貨建て金融商品は全て為替レート(交換比率)の変動があるため、日本株や他投資商品と同じリスクがあるということは抑えておいてください。

 まず、外貨預金の仕組みについて理解しましょう。外貨預金と普通の預金とは、リスクが全く異なります。外貨預金は、両替して銀行に外貨を預けているイメージです。例えば円をドルにその時のレートで両替してドルを預けておくと、その期間ドルの金利が受け取れます。そして円に戻す時にその時のレートでドルを円に交換して取引終了となります。円高になれば損失、円安になれば利益になります。ポイントは2つで、交換時のレートと外貨預金を行っている期間の金利です。
 外貨預金の他には、外貨MMFや外債、外国株、外貨建て保険、FXなどの商品があります。外貨MMFや外債も、日本のMMF(投資信託)や債券に外貨がくっついた物と考えれば理解可能でしょう。外国株や保険も同様です。外貨預金同様、全て交換時のレートと投資を行っている期間の金利がポイントです。

 取引を始める前には、手数料や金利などを必ず確認しましょう。外貨預金なら現在レートより上乗せされたTTS(円から外貨へ預ける時の換算相場)やTTB(外貨預金を円で引き出す時の換算相場)といったレートを使っての取引になります。手数料や金利は紛らわしい表示も多いため、初心者の方は販売会社のHPを見たり問い合わせなどをしてしっかり確認すべきでしょう。現在レートと実際の取引レートを比較する事で隠れているコストはみえてきます。

 外貨建て金融商品に投資をするといっても、いろいろありますが、どれも値上がり益と金利を主目的とします。よって外貨建て金融商品に投資を行うべき時期は、今後値上がりする(円安)、または金利が得られると思う時です。注意したいのは、日本は低金利なので外国に投資したいと安直に考えるのではなく、今後の日本や投資する国の経済動向なども考え投資する事が肝心でしょう。

投資商品選びの初歩

 金融商品への投資は、必ず注意点やリスクを理解したうえで行いましょう。理解できない金融商品は興味があってもやってはいけません。しっかりした理解が何より大切です。また、リスク許容度や目的を確認し、自分に合った金融商品を選ぶことも大事です。

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