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2016年4月号(1)
ライフプラン
ファイナンシャル・プランナー 石井 裕之

ライフプランにおける人それぞれのこだわり

 4月から新年度が始まり、この機会にライフプランについて考える方もいらっしゃるかと思います。より具体的なライフプランを考えるうえで役立つのが、ご自身やご家族の将来のライフイベントや収支、貯蓄残高等を一覧表にした『キャッシュフロー表』です。
 キャッシュフロー表を作成してみると、将来の収支状況が確認でき、今の家計を見直すきっかけになります。家計の見直し方法は「収入を増やす」、「支出を減らす」、「運用等で増やす」の3種類があり、多くのご家庭ではこれらを組み合わせて実行されていることと思います。

 FP相談を受けていると、ちょっと変わった思いやこだわりをキャッシュフロー表に反映させている方もいます。ご自身のこだわりや楽しみを大事にしながら豊かな人生を送り、なおかつ健全な家計を保つためにも、早いうちから計画することが大事です。
 今回はそのこだわりについて、あくまで一例ですが、私が実際に対応した相談例をご紹介します。

 支出については、ニーズ(必要欠くべからざる支出)とウォンツ(本当は無くても済む支出)とに分けられますが、次の支出は「ニーズ」だと主張して曲げない、いわば、こだわりのケースがありました。

●ミニカーの収集・販売
 これは支出&収入のケースです。マニアの方のようで、収集だけでなく、販売もするということで、仕入れ費用と収益の両方を見込み、キャッシュフロー表に載せていました。一部は改造車にして販売するそうで、これはもう、ビジネスプランの範ちゅうになります。

●サッカー観戦(4年ごとに100万円支出)
 大のサッカーファンの方。ワールドカップが世界中どこで開催されても見に行かれるおつもりのようです。自分からこれを取り除いたら病気になってしまう、いわば健康管理でもあるお話しされていました。ファンとは有り難いものだと思いました。

●お墓の建立(60歳時に500万円支出)
 ご自身が生きた証(あかし)として、数百年後も残る立派な石を使用し、裏側には経歴や信条を載せたいとのこと。後世の人の研究対象になるなら、思わぬ人類への貢献につながるかもしれません。

 ちなみに、サッカー観戦・お墓への費用ねん出とも、おもに会社の財形制度を利用しているとのことでした。たしかに、前者は毎月約2万円を4年間積み立てれば達成できますし、後者も早くから始めれば無理なく準備できますね。

●巷でマイナス金利が騒がれようと、預金しか眼中にない方
 親から、絶対に株に手を出してはいけないと教えられたということで、頑なに守っているケース。本当に運用なんか必要ない方にとっては、それもひとつの見識かもしれません。

●自治体等が設けている各種支援制度活用の達人
 お住まいの自治体や関連団体が設けている多様な補助や助成などのサービス内容を研究して賢く利用している、まさに達人といっていい方がいらっしゃいました。一例として、私立幼稚園入園料補助や住宅リフォーム資金助成など、自治体ごとに工夫を凝らしています。これは私たちが納めている住民税が原資となっているので、タックスペイヤーとして利用する権利がありますし、自治体の方も利用してほしいはずです。都道府県と市町村の2種類があり、調べてみると、確かにいろいろありそうですね。

 なお、収入を増やすことについては、再就労や配偶者のパート就労など、やはりオーソドックスな対策が中心になります。なかには極端なケースとして、ギャンブル収入を見込んでいる方がいらっしゃいましたが、もちろんお勧めできるものではありません。

 ここに挙げたものは、やや極端なケースかもしれませんが、こだわりは多かれ少なかれ、誰しもあると思います。皆さんのこだわりって、何でしょうか?
 キャッシュフロー表作成や家計の見直しで困ったことがあったら是非お近くのファイナンシャル・プランナーに相談してみてください。

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