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2016年2月号(2)
資産運用
ファイナンシャル・プランナー 大谷 聡

投資信託の選び方

 年明け後、不安定な相場が続いていますが、投資信託を購入する動きは続いており、2016年1月の資金流入はかなりの高水準となったとのことです。また、NISA(少額投資非課税制度)を活用して投資信託で運用する人も増えており、これが投資信託への長期的な資金流入につながっているとも言われています。さらに、マイナス金利の導入で、預金よりも投資信託などの魅力が相対的に高まり、貯蓄から投資への流れが強まることが期待されているようです。
 では、投資信託をどう選んだらよいのでしょうか。選び方にもいろいろありますが、投資経験がない方は、まずはコストの低い投資信託から初めてはいかがでしょうか。

投資信託のコストの種類について

 投資信託のコストはいろいろありますが、大きいものは購入時手数料(販売手数料、募集手数料)と信託報酬です。購入時手数料は、その名のとおり購入時のみかかる手数料で、2.16%や3.24%徴収されるのが一般的です。信託報酬は、投資信託の運用・管理にかかる費用で投資信託を保有している間ずっとかかる手数料です。どれくらいかかるかは運用資産によって異なります。
 なお、購入時手数料についてはかからない投資信託もあり、これをノ-ロ-ド・ファンドといいます。

長期運用する場合の信託報酬について

 投資信託で長期運用する場合には、運用期間中かかる信託報酬が運用成果に大きく影響します。どれくらいの影響があるかを計算例でみてみましょう。20年間、年利回り3%で複利運用したとして、信託報酬0.2%と1%とでは運用成果にどれくらいの差が出るでしょうか。毎月1万円ずつ20年間積立てた場合、0.2%では302万円、1%では282万円となり、20万円の差が生じます。また、100万円を20年間運用した場合は、0.2%では155万円、1%では137万円となり、その差は18万円です。運用成果にかなり大きな違いが出ることがおわかりいただけたかと思います。

 信託報酬が低い投資信託としては、インデックス・ファンドがあげられます。インデックス・ファンドとは、日経平均株価などの特定の指数と連動した運用成果をめざす投資信託のことです。逆に信託報酬が高いのは、特定の指数を上回る運用成果をめざすアクティブ型の投資信託です。また、国内外の株式や債券などの複数の資産クラスに分散投資するバランス・ファンドも信託報酬は高めになります。

 個人投資家にとってはうれしいことに、信託報酬の低い「低コスト型」の投資信託が相次いで販売されるようになっており、また既存の投資信託の信託報酬を引き下げる動きもあります。インデックス・ファンドの中には0.1%台のものもありますし、バランス・ファンドでも0.3%台のものが出ています。

 投資信託による長期運用にあたっては、金融商品内容をしっかり確認し、資産分散、積立による時間分散に加えてコストもよく確認して選択するといいでしょう。

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