夫は15歳年上で、教育資金と老後が不安

夫は15歳年上の、今年47歳。
教育費のピーク時に老後開始が重なります。
どう準備すればいいでしょうか……

昨年、ずっと希望していた子どもを無事出産。子育てに充実した毎日を送っておりますが、ひとつ不安があります。
私の夫は15歳年上の今年47歳。老後と教育費のピークが重なってしまいます。
65歳まで夫が働いたとしても、長男はそのときやっと18歳。まさに大学受験を控えているといった状況です。同じ時期に、どのように教育資金と老後資金を準備すればいいのか……。
住宅ローンも抱えているので、とても不安です。
私もパートなどで働けば家計は余裕が生まれると思いますが、できればしばらく子育てに専念したいという希望もあります。その場合、どのような資金づくりをすべきでしょうか。

教育資金は計画的に
貯めやすいのが特徴

教育資金と老後資金、どのくらいあれば安心だと思いますか?

実はそれがわからないので、不安なのだと思います

そのとおりです。そこで、具体的に考えてみましょう。教育費は、どの時期にいくら必要かということが比較的明確にわかりますから、計画的に準備しやすいという特徴があります。心配されているとおり、教育費のピークである大学入学時と老後がスタートする時期が重なりますから、まずは、すぐにでも教育資金づくりを始めましょう

目標額はどのくらいと考えれば……?

高校まで公立であれば、用意すべきは大学費用。私立文系の場合、4年間で平均費用(入学金、授業料、他)は400万円程度。年間50万円程度までは家計から支払うとして、不足する200万円程度は大学費用として貯めておきたいところです。もちろん、中学から私立に通う、または大学院進学や留学もめずらしくない時代ですが、とりあえず200万円を目標にしてはどうでしょう

どのように貯めていけばいいでしょうか?

まず児童手当を全額貯めましょう。制度が変わらない限り、児童手当をコツコツ貯めれば15年間で1人200万円超。これで目標額は確保できます。そのほかに、0歳からであれば月1万円を18年間、家計から積み立てていけば、中学から私立、もしくは大学院といった予定外の支出にも対応しやすくなります

説明だけ聞いていると、何だかとてもラクに貯められそうな気がしてきました(笑)

相談者プロフィール

K・Uさん

千葉県在住 

性別
女性
年齢
32歳
職業
専業主婦

持ち家一戸建て
結婚5年目
家族は、夫47歳会社員、長男0歳の3人。
夫は会社員。

MONEY DATA

収入

  • 給与(手取り)40万円
  • 児童手当1万5000円
  • ボーナス(年間手取り)72万円

月額合計 41万5000

月間支出

  • 住宅ローン12万5000円
  • 食費4万5000円
  • 水道光熱費2万5000円
  • 車両費(※1)1万5000円
  • 通信費(※2)1万7000円
  • 家族の小遣い4万5000円
  • 交際費・娯楽費2万5000円
  • 保険料3万3000円
  • 雑費3万5000円

合計 36万5000円

  • ※1 駐車場代、ガソリン代、保険料など
  • ※2 携帯・スマホ代、プロバイダー料金、有料テレビ代など

貯蓄/運用

  • 普通預金62万円
  • 定期預金250万円(毎月3万円、ボーナス年間30万円積立)
  • 個人向け国債100万円
  • 株式(持株会)170万円(毎月2万円購入)

合計 582万円

住宅ローン

3年前に千葉県内に一戸建てを購入

  • 物件価格3180万円
  • 借入額2400万円
  • 5年固定20年返済
  • 現在の金利2.2%

夫の健康管理も重要な老後対策

次に老後資金を考えましょう。まず、時期ですが、教育費がピークを過ぎたころから始めるのが一般的です。しかし、K・Uさんの場合、それでは間に合いません。そろそろ準備を始めたいところです。

では、どのくらいの金額を準備すればいいのか。残念ながら、一概には言えません。どのような老後を送るのか、また、公的年金の金額や退職金の有無、持ち家かどうかも、必要な老後資金の金額と深く関係します。そして何より、何歳まで生きるのかという、大きな不確定要素があります。

K・Uさんの場合は退職金も期待できるので、あえて老後資金の貯蓄目標額は持たず、教育資金を優先しながら、できる範囲で貯めていくというスタンスではどうでしょうか。
現時点での貯蓄ペースは月5万円。そのうち、児童手当を含む3万円を教育資金、1万円を老後資金、残りの1万円はたとえば現在の貯蓄と合わせて住宅ローンの繰上返済の原資にしてもいいでしょう。ボーナスの年間貯蓄分30万円のうち10万円は老後資金と、明確に目的を決めてしまってもいいですね。

さらに、子育てが落ち着いた後(小学校入学)、もし奥様が働くことができれば、貯蓄ペースもさらに上がりますから、老後資金の上乗せが可能となります。

また、長く働くということも資金的に有効な老後対策になります。ご主人が老後を迎えるころは65歳定年が当たり前になっているはず。あるいは70歳まで働くという人の方が多いかもしれません。したがって、奥様はご主人の健康に今から十分気を配り、より健康で長く働くことができるようサポートする。これも、重要な老後対策と言えるでしょう。

相談を終えてK・Uさんの感想

老後資金に対する精神的不安が減りました

アドバイス、大変参考になりました。ありがとうございます。 教育資金はスムーズに積み立てることができそうです。
また、老後資金はあえて目標額を持たず、できる範囲でというアドバイスは精神的な負担をグッと軽くしてくれました。
さらに、資金づくりと同時に、夫の健康管理も重要な老後対策という話、大いに納得しました。今後、子育てが大変さを増してくると思いますが、それによって夫の健康管理が手抜きにならないよう、頑張ります。

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