海外FPニュース 2016年12月

FP NEWS Global Roundup

米国のFP会員組織FPA(Financial Planning Association)と米国のCFP®認定組織CFPボード(Certified Financial Planner Board of Standards, Inc.)からのニュースをご紹介します。

FPA :調査結果、投資家はロボと人間双方のアドバイスを希望

 米国最大のCFP®会員組織FPAとファイナンシャル・アドバイス情報に関する最大のウェブサイト、Investopediaが行った最新の調査によると、投資家はロボ・アドバイザーの利用を好む一方で、人間のアドバイスと組み合わせることで、より満足度が上がることが分かりました。
 「ロボットと人間のどちらが勝つかという議論には決着がついていませんでした。しかし、ファイナンシャル・アドバイスの未来は、その双方の組み合わせというパワフルなものだったのです」とInvestopediaのCEO、デビット・S氏は述べています。
 この「ハイテクノロジーと人の温もり~投資家は自動化された投資プラットフォームとファイナンシャル・プランニング双方を支持~」※と題された調査結果は、家計の投資に決定権を持つ21歳以上の米国在住者2,002人から得た回答を基にしています。
 その結果によると、73%が、メインで利用している投資プラットフォームに大変満足/満足と回答し、75%が人間のファイナンシャル・プランナーに大変満足/満足と回答しています。
 また、81%が自分の利用する投資プラットフォームは自分のファイナンシャル・プランニングの目標達成をサポートしていると回答する一方で、市場で値動きが激しい時には40%の人が投資プラットフォームに不満を感じることが分かりました。
 特に相続、タックスプランニング、リタイアメントプランニング、といったファイナンシャル・アドバイス特有の領域になると、回答者は昔ながらの人間のFPによるサービスに高い満足度を示しました。
 投資家が抱えている無数の課題の解決という点では、多くの人が自動化された投資プラットフォームを通して優れたアドバイスをもらえると感じているものの、人間のFPによるアドバイスの方を好んでいることが明らかになりました。
 2016年のFPAプレジデント、パメラ・サンディ氏は以下のように述べています。
 「人間のFP、中でもCFP®専門家と、自動化された投資プラットフォームが、共に顧客の利益のために協働していくところにチャンスがあるのです。テクノロジーは人々の投資スタイルとお金の管理方法を急速に変化させていますが、投資家は専門家から得られる、人の温もりを感じるアドバイスに価値を感じています。テクノロジーの恩恵を受けつつ、CFP®専門家のような有資格のFPと対面の関係を維持している投資家は、自分のファイナンシャル・プランニングの目標を達成し、また金銭的な保障を得るためのベストなポジションにいると言えるのではないでしょうか」

※この調査は2016年8月25日から9月14日に実施されました。調査結果の詳細(英語版)はこちらからご覧いただけます。

 [出典:2016年12月7日FPA Press Roomより抜粋]

CFPボード: ファイナンシャル・アドバイスの未来、4つのシナリオ

 CFPボードセンターは、専門職としてのファイナンシャル・プランニングに、デジタルなアドバイスが将来もたらす影響について考察する、有識者から成る諮問機関の研究結果を発表しました。
 デジタル・アドバイス・ワーキンググループとして知られるこの集まりは、テクノロジーや金融業界のリーダーや役員で構成され、デジタル・アドバイスの未来と人間のFPの役割について考察を深めています。その目的は、未来の環境や出来事によって、この分野がどのような道をたどるのかについて専門家の思考に柔軟性を持たせるというものです。
 グループは、国際的に知られたサーチファームであるハイドリック&ストラグルズ社の協力のもと、シナリオ・プランニング手法を用い、起こりうる未来について4つのシナリオを導きだしました。

 「デジタル・ファイナンシャル・アドバイスの未来」※と題されたこの研究で導き出された、4つのシナリオは以下の通りです。

  • すべてがデジタルへ向かう…このシナリオでは、高性能のデジタル・アドバイス・プラットフォームが、人間のFPが利用するツールと、ダイレクトに消費者へ繋がるオンラインツール双方の役目を果たします。テクノロジーが進化を続ける一方で、規制当局はファイナンシャル・アドバイスを求める人達に対する統合的で包括的なツールの創造を妨げるでしょう。
  • 「最後の審判の日」が来る…デジタル・アドバイスが、ほとんどの消費者にとって無料で手に入るファイナンシャル・アドバイスとして遍在すると仮定します。機械学習の発達により、デジタル・アドバイス・プラットフォームは、今や人間のFPのように「考える」ことができ、統合的なファイナンシャル・プランを生成することができるようになります。
  • 人間の台頭…金融商品が複雑さを増したために、ファイナンシャル・アドバイスの自動化が進んでいることを意識するのに時間がかかると仮定します。予期しない市場の出来事に、消費者の目にはロボ・アドバイザーの信頼性が下がって映り、「人の温もり」を重視して人間のアドバイザーの利用が進みます。
  • バック・トゥ・ザ・フューチャー/未来へ戻る…オンラインのデジタル・アドバイス・プラットフォームに対するサイバー攻撃のために、消費者の目が機械から人間のFPへと向くようになると仮定します。しかし、オフィスの自動化の進化が止まることはなく、人間のFPは、アドバイスの提供と改善に集中する時間がより多く持てるようになります。

 ハイドリック&ストラグル社のパートナー、トーマス・T氏は以下のように述べています。
 「目まぐるしく変化する世界で、ビジネスリーダー達はスピード感をもって経営にあたり、このシナリオ・プランニング手法のような戦略的な手段を利用する必要があります。このことは、デジタルによる創造的破壊が起こっているファイナンシャル・プランニング専門職にとり、確かな真実なのです」
 研究結果の最後は、FPは上記の4つのシナリオを通して、未来にどのように備えるかを考え、顧客との対話を深めるきっかけとし、自分の強みを作っていくことが大切であると締めくくられています。

※この研究結果の詳細(英語版)はこちらからご覧いただけます。

 [出典:2016年12月15日 CFP Board Newsより抜粋]

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