海外FPニュース 2016年11月

FP NEWS Global Roundup

米国のCFP®認定組織CFPボード(Certified Financial Planner Board of Standards, Inc.)と米国の金融教育財団NEFE (National Endowment for Financial Education) からのニュースをご紹介します。

CFP Board :米女子高生へFPとしてのキャリアを紹介

 CFPボードセンターと米NPO法人、ロック・ザ・ストリート・ウォールストリートが提携し、女子高生にファイナンシャル・プランニングにおけるキャリア形成を伝えるとともに、金融教育プログラムにおける男女差をなくしていこうとする試みがなされています。
 ロック・ザ・ストリート・ウォールストリートは、女性に経済的な成功に繋がる知識を身につけさせ、金融分野における女性のキャリアを支援しているNPO法人です。一方、CFPボードセンターは、職業としてのファイナンシャル・プランニングの認知度を上げること等により、女性CFP®専門家の増加に向けて活動しています。この両者が提携し、女子高生向けの5週間のプログラムに、CFPボードのWIN(ウーマンズ・イニシアティブ)からCFP®専門家がメンターやインストラクターとして参加し、「ファイナンシャル・プランニングは女性にとって価値のあるキャリアである」ということを広めようとしています。
 CFPボードセンターのエグゼクティブ・ディレクター、マリリン・M氏は以下のように語っています。
 「ファイナンシャル・プランニングは女性にとって創造的でダイナミックなキャリアです。ただ、これまでこのキャリアの認知度が低いという問題がありました。女性は自分たちが目にしないものになることはできなかったのです。ロック・ザ・ストリート・ウォールストリートは、CFP®専門家をクラスの中に置くうえで重要な手助けとなってくれました。これにより、若い女性がファイナンシャル・プランナーとは何をする人なのかを知るだけでなく、このプロセスを通じて価値あるファイナンシャル・スキルを身につけることができるようになるでしょう」
 この提携の一環として行われた最初のプログラムは、NY州のウィリアム・カレン・ブライアント高校にて今年の10月にスタートし、生徒達は5週間に亘り、週に一度、1時間のセッションを受けました。一連のセッションの最後に、生徒達はマンハッタンに出向き、金融分野で働くスペシャリストの女性達のオフィスや取引現場を訪問する実地見学が行われました。
 ロック・ザ・ストリート・ウォールストリートの創設者でありエグゼクティブ・ディレクターのモーラ・C氏によると、参加した女子高生の84%が金融分野への理解が増しているということです。
 「彼らは、以前は考えもしなかったような、ファイナンス、会計、経営といった分野を自分のキャリア選択の視野に入れ、大学を選び直しています。言ってみれば、我々のプログラムを通して自分の人生や家計、コミュニティやファイナンシャル・サービス業界をより良くしていくチャンスを得ることができています」

 [出典:2016年11月2日CFP Board Newsより抜粋]

NEFE: 金融教育の成果を測るには

 実行後の評価が行われない金融教育プログラムはコンパスを持たない探検家のようなものです。コンパスがなければ、探検家は正しい道を進んでいるのか判断することができません。同じように、評価なしでは、教育者はプログラムが効果的だったのか、受け手のニーズを満たしているのか、について確信を持つことができないのです。
 金融教育プログラムの評価とは、学習者の成果をプログラムの目的や目標と比較し、金融教育プログラムの実施を査定するプロセスのことです。
 評価の利点は様々ですが、プログラムの目的について内外の関係者に共通の意味付けを行うことができる/あいまいなフィードバックや個人的な感想に頼るのではなく、客観的なデータを基に意思決定を行うことができる/プログラムを続ける、あるいは拡大していくのかを証明するためのデータを得ることができる/ 等が挙げられます。
 具体的なプログラムの評価方法については、以下の5つの段階があります。

  • 1.

    出口を念頭に置く・・・期待するプログラムの成果を土台にして、評価項目を作ります。プログラムを通して学習者に身に付けてもらいたいことを正確に描きます。

  • 2.

    成果に対し現実的になる・・・プログラムの時間枠や提供方法、学習者によって現実的に期待すべき成果とは何か。金融リテラシーの非常に低い学習者に向けた一回完結のワークショップと、金融リテラシーの高い学習者向けの学期制のコースとでは、期待される成果が異なる、という現実に目を向けましょう。

  • 3.

    適切な評価者を選ぶ・・・内部スタッフによって適切な評価が行われることもあれば、外部の評価機関を使って実施するのが適切な場合もあります。

  • 4.

    当初から利害関係者を巻き込む・・・評価の結果に興味を持っていたり、影響を受けると思われる利害関係者を含む、アドバイザリーチームを立ち上げます。これにはプログラムスタッフや、創設者、事務スタッフ、意思決定者、学習者なども含まれ、それぞれが、評価のプロセスを通して得たい情報が何であるのかを理解しておきます。

  • 5.

    プログラムの実行前に評価を計画する・・・効果的な評価は、一連のプログラムの範囲を全て網羅したものです。学習者のベースラインを作るプレテストや調査から、プログラム実施直後に学習者の知識やスキルの向上を測るもの、あるいは6ヶ月~1年、もしくはそれ以上経過してから、金融行動の変化が継続しているかを測るテストや調査まで含まれます。

 NEFEは、金融教育プログラムの評価ツールをH.P上で無料で公開しているため、誰でもプログラムの評価サイトを簡単に作成することができるようになっています。作成した評価サイトのURLを学習者に配付してオンラインで入力してもらうことでデータを簡単に収集でき、これにより教育者はプログラムの改善を実行し、さらに学習成果を高めていくことができるのです。

※NEFEの金融教育プログラムオンライン評価ツールの詳細についてはこちらのサイト(英語版)をご覧ください。

 [出典:2016年NEFE Digest Winter より抜粋]

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