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平成22年度事業報告(概況)

概況

 平成22年度より第3次中期事業計画(3ヵ年計画)がスタートしました。平成23年1月にはFP技能検定の指定試験機関である協会も、従来の試験に加えて3級FP技能検定を開始し、ファイナンシャル・プランニングをより広範囲に普及していくという新たな段階を迎えました。
 そのために、常に生活者と会員の側に立った組織としてパーソナル・ファイナンシャル・プランニングの普及に努め、パーソナルファイナンス教育(金融経済教育)を学校教育・社会教育において普及推進に努めてまいりました。同時に、ファイナンシャル・プランニングの担い手であるFPの教育と実務能力の向上を図り、知識・実務能力・倫理とバランスの取れたCFP®・AFP認定者を輩出し、その認知向上に努めるという協会の役割を果たすため、各種の施策を実施してまいりました。
 以下、平成22年度のトピックスを、第3次中期事業計画の施策毎にご報告いたします。

1.パーソナル・ファイナンシャル・プランニングの普及及びパーソナルファイナンス教育の推進

(1)パーソナルファイナンス教育スタンダードの策定
 各世代及びライフスタイル別に必要と考えられる習得項目を整理した「パーソナルファイナンス教育スタンダード」を策定し、9月にプレスリリース並びに協会ホームページ上で公表しました。会員のご意見や学校教員へのヒアリング結果を参考に、現時点での最終版としてまとめたものです。また、スタンダード紹介用のリーフレットを作成し、金融広報中央委員会など関係機関への提供のほか、「パーソナルファイナンス教育の推進を考えるシンポジウム」で参加者に配布するなどその活用を開始しました。

(2)「くらしに役立つマネークイズ」のスタート
 「パーソナルファイナンス教育スタンダード」や金融経済教育用小冊子と連動し、協会ホームページ上で生活者が無料で利用できる「くらしに役立つマネークイズ」の提供を平成23年1月より開始しました。3つのコース(スチューデントコース、シングル・ファミリーコース、シニアコース)を設け、各コース15問のクイズ及びその解説等を通じて、生活者にパーソナルファイナンスに対する関心を高めてもらい、FPの裾野を拡大していくことを目指しています。

(3)「FPの日®」を中心としたFP普及活動促進
 FPの普及をより効果的かつ効率的に行うことを目的とし、11月の第1土曜日を「FPの日®」と定め、その前後に各支部が全国で集中的にFPフォーラム(講演会等+相談会)を開催しています。
 7回目となる平成22年度の「FPの日®」も、50支部で延べ55回のFPフォーラムを開催することができました。支部役員が一丸となって趣向を凝らした企画を展開し、延べ7,116名(講演会6,521名、相談会595名)の生活者に来場してもらうことができました。また、今回は金融広報委員会と共催した支部が4支部、学校と共催した支部が2支部ありました。
 「FPの日®」以外での実施も含めると、年間では50支部で延べ211回の生活者向けのFPフォーラムが開催されました。

(4)3級FP技能検定の導入
 社会教育の推進とFPの裾野拡大のために、FP技能検定の指定試験機関である協会においても従来の1級及び2級に加えて、3級FP技能検定を1月から導入しました。ポスターやリーフレットの配布、3級FP技能検定のガイダンス等の広報活動を実施し、法人賛助会員等にも協力を仰ぎながら制度の周知を図ってまいりました。協会で初めての実施となった平成23年1月の3級FP技能検定は、受検者数が学科試験・実技試験合わせて延べ12,276名でした。

2.CFP®資格を頂点とし、AFP資格を含めた協会資格の質とブランドの向上(社会的地位の確立)

(1)ブランド向上のための広報・広告
 広報活動では、メディア各社への訪問活動やニュースリリースによって、協会の各種施策を積極的にパブリシティで取り上げられるように努めました。
 広告では、「CFP®資格・AFP資格の認知普及」「FPの認知普及」「FPの日®等のイベント告知」「FP技能検定の試験実施告知」の目的別に、読者層によって出稿する媒体(新聞、雑誌、インターネット)を選別して広告展開しました。

(2)「パーソナルファイナンス教育の推進を考えるシンポジウム」の開催
 会員を対象に、協会の活動の現状報告や会員によるパーソナルファイナンス教育の実践事例の紹介を行い、パーソナルファイナンス教育推進への取り組みを喚起する機会とするためのシンポジウムを12月に東京にて開催し、97名の会員に参加いただきました。

(3)「これからのFP業務を考えるシンポジウム」の開催
 各地域におけるFP活動と今後のFP業務のあり方をテーマに、「これからのFP業務を考えるシンポジウム」を各地で実施しました。
 5月に広島、大阪、東京、仙台の4地区、11月に札幌、12月に金沢、1月に名古屋、2月に福岡と、全国8地区で開催し、合計286名の会員が参加されました。各回とも、執行役員の挨拶に始まり、各業界で活躍されているCFP®認定者、AFP認定者によるパネルディスカッションが行われました。

3.学問としてのパーソナルファイナンスの確立

(1)「「ファイナンシャル・プランニング入門-for Students-」の発行
 FPの裾野拡大のため重要な対象となる大学生等がパーソナル・ファイナンシャル・プランニングの基本的な知識と手法を学ぶことができるように、3級及び2級FP技能検定の基本的な学習、すなわちAFPの入門レベルのテキストとなる「ファイナンシャル・プランニング入門-for Students-」を制作しました。
 FPの基礎から「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」「タックスプランニング」「リスクマネジメント」「金融資産運用設計」「不動産運用設計」「相続・事業承継設計」の6つの分野、FP実務に必要な「提案書の作成」までを一冊にまとめ、3月末に完成しました。

4.国際事業の強化

(1)FPSBアジア4組織会議の開催
 アジア地域のFP組織との一層の連携強化を通じて、国際的なFP普及やFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)におけるリーダーシップにつなげる機会とするため、7月に本部事務所で「FPSBアジア4組織会議」を開催しました。
 韓国、台湾、中国のCFP®認定組織のトップを招き、また、金融広報中央委員会に国内オブザーバーとしてご出席いただき、パーソナルファイナンス教育について国内での連携強化にもつなげました。会議では、各組織の活動状況についての情報を共有し、また協会が策定した「パーソナルファイナンス教育スタンダード」の紹介などを通じて、パーソナルファイナンス教育の推進がFPの普及と社会全体の利益の増進のために重要であるという点において4組織の見解が一致しました。

5.協会組織の基盤強化

(1)将来構想特別委員会の答申を踏まえた対応
 今後の協会のあり方を様々な面から改めて見直し、FPに対する社会的信頼の醸成とCFP®・AFP資格の社会的地位の確立を目指すために、将来構想を検討する特別委員会である「将来構想特別委員会」から答申が出されました。答申内容については、8月から9月にかけて「Myページ」上でパブリックコメントを募集し、また、東京と大阪で公聴会を開催しました。さらに、11月の理事会で答申を踏まえた今後の対応等について討議し、「FPジャーナル」2月号の誌上では、答申された「協会ミッション」を中心に、その概要や今後の協会展望について執行役員による座談会を掲載しました。

(2)支部支援体制の強化
 エリアマネージャー(*)機能を定着させることで、ブロック事務所への事務の集約を視野に入れながら支部の事務的な負担を軽減していくなど、支部活動を一層支援するための体制強化を継続してまいりました。
 また、4月には、ブロック・支部会計ルールの説明と監査業務の均一化を目的として、ブロック監事を対象としたブロック監事研修を本部事務所で開催しました。全国支部長会議は、第1回が5月、第2回が10月に開催され、活発な意見交換が行われました。さらに、12月には会員数が2,000名に達した長野支部が支部事務所を開設するなど、インフラ整備も進めました。
(*)エリアマネージャーとは支部支援を行うために本部や地域に配置しているマネージャーです。

(3)AFP登録要件変更(技能士課程)の周知
 AFP登録について、従来の登録期限であった「指定試験(2級FP技能検定)の実施日の翌々年度末まで」という基準を、「指定試験の実施日又は認定研修修了日のいずれか遅い日の翌々年度末まで」に変更し、既存の1級及び2級FP技能士に対してAFP登録機会を拡大しました。この制度変更に対応したAFP認定研修における「技能士課程」については、認定教育機関の推進によって、平成22年度の技能士課程受講者数は2,400名を超えました。


《 会員等の状況 》
 個人会員数は下表のとおり、平成21年度末17万6,683名から平成22年度末18万4,188名と、年間で7,505名の増加(平成21年度末比4.2%増)となり、平成21年度の年間増加数6,823名を上回る結果となりました。また、新規会員登録者数は14,940名(平成21年度比7.3%増)と平成21年度の13,930名を1,010名上回りました。
 また、生命保険会社や証券会社などの積極的なFP資格の取得促進により、法人賛助会員に所属する個人会員数も増加しています。

  21年度(2010.3.31) 22年度(2011.3.31) 増減
個人会員数 CFP®認定者 16,796名 17,477名 +681名
AFP認定者 144,267名 150,633名 +6,366名
一般会員 15,620名 16,078名 +458名
合計 176,683名 184,188名 +7,505名

6.その他

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災については、3月17日開催の理事会において、対応方針を討議いたしました。理事会では、協会が社会教育の推進を図る活動を目的としていることに鑑み、被災された皆様に、ライフプラン支援策の情報提供や無料相談などを実施していくことや、会費納入及び資格更新の手続きが困難な場合の手続きを弾力化することなどを確認しました。平成22年度につきましては、その方針に基づき、ホームページ上で国・地方自治体等のライフプラン支援策の情報提供等や、生活者からのファイナンシャル・プランニングに関する電話相談窓口である「FP広報センター」の体制強化などの施策を進めました。

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