平成21年度事業報告(概況)
概況
平成21年度は、第2次中期事業計画の最終年度として、平成19年度から20年度までの成果・課題を踏まえて、諸施策の仕上げに取り組みました。社会や会員からの期待に応えるべく、引き続き組織ガバナンスの改革に取り組み、協会運営における透明性と公正さの向上を目指して協会基盤の整備を図ってまいりました。そして、社会教育活動を推し進め、その担い手として様々な場面で会員各位がFPとしての専門的力量を発揮されました。また、会員のFP実務能力向上を図る機会の充実にも努めてまいりました。
さらに、今後の協会のあり方を様々な面から改めて見直し、FPに対する社会的信頼の醸成とCFP®・AFP資格の社会的地位の確立を目指すための将来構想を検討する特別委員会として、「将来構想特別委員会」を設置し検討を進めてまいりました。
以下、平成21年度のトピックスについてご報告いたします。
1.パーソナルファイナンス教育(金融経済教育)の推進
パーソナルファイナンス教育(金融経済教育)を推進するため、『10代から学ぶパーソナルファイナンス』テキストの活用促進に向けた諸施策に取り組み、その一環として、26高等学校等で109コマのパーソナルファイナンス教育インストラクターによる派遣授業を行いました。
2.「FPの日®」を中心とした社会へのFP普及活動の推進
社会へのFP普及を目的として、生活者向けにブロック・支部が主催するFPフォーラムを、「FPの日®」を中心に全国規模で開催しました。新型インフルエンザの流行下ではありましたが、支部役員による地道な集客活動努力により、各地で多数の生活者が来場されました。
3.「くらしとお金のホットライン」の実施
生活者のくらしとお金についての疑問や不安に答える緊急電話相談「くらしとお金のホットライン」を12月5日(土)に実施し、多くの新聞、雑誌、Webサイトで紹介されました。
4.第3回「小学生『夢をかなえる』作文全国コンクール」の開催
FP普及策として平成19年度より実施している「小学生『夢をかなえる』作文全国コンクール」の第3回を開催し、1,542点の作品応募がありました。
5.「FPフェア2009」の開催
10月3日(土)、4日(日)の2日間、名古屋市のウインクあいち(愛知県産業労働センター)で「FPフェア2009」及び「上手な暮らしとおかね展」を開催しました。今回は、都心型でコンパクトな大会をコンセプトに、運営コストの低減に努めました。
6.支部支援体制の強化
北海道ブロックと九州ブロックに、エリアマネージャーをそれぞれ配置できたことにより、両ブロックとも業務遂行が円滑になりました。また、9月1日より関東ブロック事務所にもエリアマネージャーを配置しました。これにより関東ブロックにおいても、ブロック事務所への事務の集約を視野に入れながら支部の負担を軽減していく等、支部活動を一層支援するための体制強化を図りました。
(※)エリアマネージャーとは支部支援を行うために本部や地域に配置している職員です。
7.法人賛助会員との連携
法人賛助会員からの意見や要望の聴取を継続的に行いました。特に、AFP認定基準規程の一部改定(登録期限の変更)や、3級FP技能検定実施の予定など、FP推進に影響が大きい事項に関しては、各法人の事情に即した対応を行うことで連携の強化を図りました。
8.試験委員の公募
広く優秀な人材を確保し、CFP®資格審査試験等の質的向上を図るために、平成19年度から開始した試験委員の公募を平成21年度も実施しました。11月にCFP®認定後3年以上の方を対象に募集を行い、選考の結果8名の試験委員が誕生しました。
9.「CFP®エントリー研修」の開催
「CFP®エントリー研修」をCFP®資格審査試験の全6課目合格者を対象に年2回実施し、1,116名が修了しました。修了者は、経験要件(通算3年の実務経験)を満たした後にCFP®認定者として登録されます。なお、同研修が始まった平成18年11月以降のCFP®資格審査試験合格による受講対象者は累計4,394名であり、うち4,154名(94.5%)がこれまで実施された同研修を受講修了しています。
10.Web継続教育「倫理・コンプライアンステスト」
FPに必要な倫理・コンプライアンスに関する継続教育として、会員ホームページ「Myページ」上で受験可能な「倫理・コンプライアンステスト」を6月より開始しました。隔月(偶数月)で掲載し、3月末までの利用者数は延べ21,921名となりました。
11.「レジデンシーコース」の開催
実務経験3年程度までの方を対象に、専門的なFP実務能力の向上を目的として、自己学習と計3日間の集合研修の組み合わせによる実務実践型研修「レジデンシーコース」を東京と大阪で開催しました。
12.「FP実務インターンシップ」のトライアル実施
将来FP実務家として活躍を志している方で、FP業務の経験が浅い会員の方を対象に、第一線で活動しているFP実務家の職場を見聞する機会を提供する「FP実務インターンシップ」を、9月にFP会社3社の協力を得てトライアル実施しました。
13.FPキャリア相談室
FPとしてのキャリアアップ(資格の活かし方やビジネス展開など)を目指す方のための相談を、5月から「FPキャリア相談室」としてトライアル開催しました。3月末までに80件ほど相談を実施し、相談後のアンケートからも相談者の満足度が高く、好評を得ています。
14.「若者(20代)のライフプランニング意識調査」
調査研究事業では、若者(20代)のライフデザイン、ライフプランニングの意識を明らかにし、若者に対するFPサービスや金融経済教育のための資料提供を目的とした「若者(20代)のライフプランニング意識調査」の結果報告書を発行しました。また、ニュースリリースを通じて新聞・TVなど多くのマスメディアで取り上げられました。
15.FPSB春季カウンシル会議の主催
Financial Planning Standards Board Ltd. (FPSB) は、世界のCFP®認定組織の代表者やFPSB理事などが参加するカウンシル会議を、加盟組織の主催で年2回開催しています。平成21年度は、7年ぶりに当協会がカウンシル会議を主催し、約80名の海外参加者が4月に東京に集いました。
会員の状況
個人会員数は平成20年度末16万9,860名から平成21年度末17万6,683名と年間で6,823名の増加(平成20年度末比4.0%増)となりました。また、新規AFP登録者数は13,930名(平成20年度14,581名)と伸びは若干鈍化しましたが、厳しい経済環境の中にありながら平成20年度並みの新たなAFP認定者が誕生しました。
一方、退会者数は7,146名(平成20年度7,025名、1.7%増)、一般会員移行者数は2,815名(平成20年度4,002名、29.7%減)でした。退会者数は若干増加していますが、退会率は平成20年度以下に抑えられており、一般会員移行者数も大きく減少しました。その結果、年間でCFP®認定者は621名増、AFP認定者は6,575名増となり資格認定会員はいずれも増加しました。
リーマンショック以降、世界的な金融経済危機が会員動向にどのように影響するかを注視していましたが、法人賛助会員においては、生命保険会社や証券会社などの積極的なFP資格の取得促進により、法人賛助会員に所属する個人会員数は増加しています。
個人会員の動向は平成20年度に続き平成21年度は比較的堅調な動きを維持していると思われますが、今後も慎重に見ていく必要があります。また、CFP®資格、AFP資格の浸透とブランド力の向上、資格更新の継続によるFP資格者の維持・拡大を図ることが、引き続き重要な課題です。
なお、平成21年度末の会員数は、資格認定会員16万1,063名(CFP®認定者1万6,796名、AFP認定者14万4,267名)、一般会員1万5,620名となり、個人会員計17万6,683名、法人賛助会員87社・団体です。





