特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
懲 戒 規 程
(協会による懲戒及び手続)
第 1条 協会は、会員の活動における高度の基準を保つため、会員が会員としての責任を果たすことができない場合又はそのおそれが明白となった場合には、本規程に定める適切な懲戒手続に従い、当該会員に対して適切な懲戒処分又は勧告(以下、懲戒と勧告を総称して「懲戒等」という)を行う。
2 前項における会員としての責任とは、定款、会員規程、会員倫理規程、業務基準規程など協会が定める規程の順守並びにその他関係法令の順守をいう。
3 ここで言う会員とは、個人会員及び法人賛助会員とする。ただし、法人賛助会員への本規程の適用にあたっては、法人賛助会員としてのFP業務及びFP関連業務への適用を原則として、倫理委員会、常務理事会、理事会は、個別の状況を十分に考慮するものとする。
4 第1項の目的を達成するために、協会は理事長の諮問機関として倫理委員会を設置する。
(倫理委員会)
第 2条 倫理委員会は、申立てに関して懲戒等の事由の有無を調査、検討し、適切な処分(懲戒不相当である場合はその旨)を理事長に答申する。
2 倫理委員会は以下の役割と責務を有する。
(1) 調査部会、審問部会及び上告審査会に会員の参加、協力を得ること
(2) 懲戒等の事由の有無の調査
(3) 事件ごとの、調査部会、審問部会及び上告審査会各委員の指名
(4) 倫理委員会活動の理事会及び常務理事会への報告
(調査部会)
第 3条 調査部会は、倫理委員会の命を受け、懲戒等の事由の有無を調査する。その際、倫理委員会の許可を得て、協会の事務局職員を調査員として使用することができる。
2 調査部会は、最低3名で構成され、調査部会の委員の少なくとも1名は倫理委員会の委員であることを要し、かつ、少なくとも2名は会員でなければならない。調査部会の議長は、倫理委員会の委員が就任するものとする。
(審問部会)
第 4条 審問部会は、倫理委員会の命を受け、懲戒手続の審問を行う。
2 審問部会は、最低3名で構成される。審問部会の委員の少なくとも1名は倫理委員会の委員であることを要し、かつ、少なくとも2名は会員でなければならない。審問部会の議長は、倫理委員会の委員が就任するものとする。
(欠格及び兼任禁止)
第 5条 倫理委員会、調査部会及び審問部会の委員は、自己又は自己の関係者が利害関係人となる手続に関与してはならず、又、自己が関与することにより他に紛争を生ずる手続に関与してはならない。
2 倫理委員会は、同一の事件について、調査部会、審問部会及び上告審査会の各委員を兼任させることはできない。
(懲戒等の事由)
第 6条 下記に記載された会員の各行為は、単独行為か共同行為かを問わず、懲戒等の事由となる。
(1) 会員規程、会員倫理規程及び業務基準規程の各条項に違反する行為
(2) 日本国若しくは他の国の刑事法規に違反する行為又は業務停止の理由となる行為。ただし、公訴提起又は業務停止処分が取消されても懲戒等を妨げるものではない
(3) 懲戒等に係る命令に違反する行為
(4) 倫理委員会の要請に対して正当な理由なく応答しない、あるいは倫理委員会、調査部会、審問部会、上告審査会又は調査員の職務を妨害すること
(5) 協会に対し、虚偽又は誤解を与える陳述をなす行為
(6) 入会に際し、協会に対して虚偽の事実を申告する行為
2 業務停止の定義
前項第2号の業務停止とは、政府又は業界の自己規制機関により、懲戒の処分として、弁護士、公認会計士、税理士、不動産鑑定士、中小企業診断士、宅地建物取引主任者、社会保険労務士、その他の国家資格又は準国家資格について、業務停止を受けることをいう。
(懲戒等の形式)
第 7条 倫理委員会は、調査部会又は審問部会の答申を受け、理事長に対し以下の懲戒等(懲戒不相当である場合にはその旨)を答申する(ただし、第3号及び第4号の懲戒は資格認定会員に限るものとし、第5号の懲戒は一般会員に限るものとする)。理事長は、懲戒等に係る答申について常務理事会に諮り、常務理事会において懲戒等の可否及びその内容を決定する。ただし、第6号の除名処分の場合、及び常務理事会が必要と判断した場合は、常務理事会はさらに理事会に上程し、理事会において懲戒の内容を決定する。
(1) 改善勧告
非行が軽微な場合には、調査部会は、審問部会による審問を経ることなく、倫理委員会に対して改善勧告を答申し、倫理委員会は改善勧告を行うことを理事長に答申する。
改善勧告を受けた会員は、改善勧告受領後14日以内に、協会に対して文書による異議を申立て、改善勧告を取消したうえ正式な懲戒手続を行うことを要求できる。
(2) 譴責
倫理委員会は、会員に対し非公開の文書により叱責する譴責処分を理事長に答申する。
倫理委員会の判断により、会員に対する叱責の事実を対象となった会員を特定して、倫理委員会が適当と認める公告方法によって公表することを付帯事項として答申することができる。
(3) 資格停止
倫理委員会は、資格認定会員の資格を一定期間(3年を超えてはならない)停止することを理事長に答申する。
倫理委員会は、資格停止の事実を、対象となった資格認定会員を特定して、倫理委員会が適当と認める公告方法によって公表することを付帯事項として答申することができる。
(4) 資格取消
倫理委員会は、資格認定会員の資格を取消すことを理事長に答申する。
倫理委員会は、資格取消の事実を、対象となった資格認定会員を特定して、倫理委員会が適当と認める公告方法によって公表することを付帯事項として答申することができる。
(5) 登録停止
倫理委員会は、一般会員による資格認定会員への登録を一定期間(3年を超えてはならない)停止することを理事長に答申する。
倫理委員会は、登録停止の事実を、対象となった一般会員を特定して、倫理委員会が適当と認める公告方法によって公表することを付帯事項として答申することができる。
(6) 除名
倫理委員会は、会員を除名することを理事長に答申する。
倫理委員会は、除名の事実を対象となった会員を特定して、倫理委員会が適当と認める公告方法によって公表することを付帯事項として答申することができる。
除名処分を受けた会員は、永久に復権することができない。
2 協会は、常務理事会又は理事会の決定に基づき、常務理事会又は理事会が決定した前項各号に定める処分(以下「懲戒処分等」という)の内容(懲戒処分等を受けた者の氏名を含む)を、常務理事会又は理事会が適当と認める媒体を通じて公表することができるとともに、当該懲戒処分等に係る懲戒等の申立てを行った者に対して通知することができるものとする。
(暫定的資格停止)
第 8条 倫理委員会は会員に対し処分確定前に、一定期間又は期間を定めないで、その資格を一時的に停止することを理事長に答申することができる。
2
倫理委員会は、調査部会の答申により、あるいはこれを待たずに、当該会員に反論の機会を与えたうえ暫定的資格停止の処分を理事長に答申することができる。
3
暫定的資格停止の処分が行われても、当該会員に対して、他の形式による懲戒等を科すことを妨げない。
(調 査)
第 9条 開始
本規程に規定された手続は、協会に対して文書による調査若しくは懲戒等の申立てが為された場合、又は常務理事会の指示がある場合に開始される。倫理委員会の委員長は、前記の申立てがなされると、直ちに当該事件を担当する調査部会及び審問部会の各委員を指名する。
2
調査手続
調査部会は、調査が必要と判断した場合には、調査員に調査を命じることができる。調査部会は、調査対象の会員に対して、調査対象であること及び調査申立の概要を文書で通知する。通知を受けた会員は、通知を受領した後14日以内に、調査部会に対して文書による回答をしなければならない。
3
調査委員は、調査対象会員からの回答を含む全ての資料及び報告書を速やかに調査部会に提出する。
4
調査部会における手続
調査部会は、前項の報告に基づいて、速やかに、下記のいずれかの処置を倫理委員会に対し答申する。
(1) 調査委員又は調査員に再調査を命じる
(2) 申立記載事実がすべて真実だとしても懲戒等の事由に該当しないとして、懲戒等の事由の立証可能性がないとして、又は同種の紛争が生じないようにする対応策を提案するなどの措置を採って、申立てを却下する。
(3) 改善勧告を出す。
(4) 懲戒手続を開始する。
(5) その他適切な処置を行う。
(懲戒請求書)
第10条 懲戒手続の開始
倫理委員会は、常務理事会の決定を受け、懲戒の主旨及び詳細な懲戒の理由を記載した懲戒請求書を作成する。
2 懲戒請求書
正本1通と副本1通を作成し、正本1通を審問部会に提出し、副本を懲戒請求の対象となっている会員(以下「被請求人」という)に送達する。
3 答弁書
被請求人は、懲戒請求書に対する答弁書を、懲戒請求書が到達した日から14日以内に審問部会宛に提出しなければならない。答弁書には、懲戒請求書に対する認否又は抗弁を記載することを要する。
4 答弁書不提出の効果
被請求人が14日以内に答弁書を提出しない場合には、懲戒請求書に記載された事実を認めたものとみなす。
(審 問)
第11条 通知
審問部会は、審問期日の少なくとも14日前に、被請求人又はその代理人に対して審問期日及び場所を通知するとともに、被請求人に対して、弁護士を代理人として選任できる権利及び証人を尋問し証拠を提出する権利があることを通知しなくてはならない。
2 審問
懲戒請求の審問は、裁判所で適用される手続と証拠の原則に準じ、倫理委員会の定める規則に従って審問部会により行われ、審問に当たっては審問記録を作成する。
(調査結果、意見、倫理委員会による答申)
第12条 報告書
審問部会は、審問並びに事実の調査結果及び審問部会の意見を述べた報告書を作成し、倫理委員会に提出する。
2 意見
審問部会は、倫理委員会に対し、倫理委員会による懲戒が相当であるか不相当であるかについて意見を述べる。懲戒相当の意見を提出する際には、被請求人の以前の懲戒記録及び懲戒形式を明記しなければならない。
3 倫理委員会による答申
倫理委員会は、審問部会の意見を参考にして、理事長に答申する被請求人の懲戒処分(懲戒不相当である場合にはその旨)を決定し、理事長に対し答申する。倫理委員会は、明白に誤っていると判断した場合を除き、審問部会の事実認定に従わなければならないが、審問部会の意見に対しては再検討でき、手続の再開等の命令を出すことができる。
(異議申立て及び上告審査会)
第13条 第7条に定める常務理事会による懲戒の決定又は第7条ただし書きの場合における理事会による懲戒の決定に対する異議申立ては、当該懲戒の決定を行った常務理事会又は理事会に提出しなければならない。
2 常務理事会又は理事会による懲戒の決定に係る懲戒処分は、被請求人に通知された日から30日以内に理由書を付けた異議申立てがなされない場合には確定する。
3 常務理事会又は理事会は、異議申立てが提出された場合、その事実を倫理委員会に報告し、倫理委員会は、上告審査会を異議申立ての後60日以内に設置する。
4 上告審査会は、前項の異議申立ての内容について被請求人に対して審問を行う。
5 上告審査会は、第3項の異議に相当の理由がないと判断した場合には、当該異議を却下する。なお、本項に基づき異議が却下された場合には、その時点をもって、当該異議に係る懲戒処分は確定する。
6 上告審査会は、第3項の異議に相当の理由があると判断した場合には、その旨を倫理委員会に答申し、かかる答申がなされた場合、倫理委員会は、審問部会に再度調査及び審問を行うことを指示する。
7 上告審査会は最低3名で構成される。上告審査会の委員のうち少なくとも2名は会員でなければならない。また、当該案件の審議に加わったものは除く。
(有罪判決及び業務停止)
第14条 有罪判決及び業務停止の証明
有罪判決(略式手続を含む、以下同じ)を証明する公文書又は業務停止命令を受けた旨の政府若しくは業界の自主規制機関の文書は、懲戒手続に関しては、有罪判決又は業務停止に関する原因事実の確定的証拠となる。被請求人の有罪判決や業務停止の事実が証明された場合には、審問部会における審問は、有罪判決及び業務停止以外の事実に限られる。
2 報告義務
会員は、軽度の交通違反(酒気帯び、酒酔、薬物使用に関するものを除く)を除いて、有罪判決又は業務停止の対象となった場合は、10日以内に、協会に対して文書による通知をしなければならない。
3 有罪判決又は業務停止の通知に基づく懲戒手続の開始
協会は、前項の通知を受けた場合には、事件を調査部会に付託する。会員が有罪判決を受けた場合又は業務停止の対象になっている場合には、協会は、有罪判決の記録又は業務停止の証明を得たうえ懲戒請求を開始しなければならない。
4 公訴提起、有罪判決又は業務停止による暫定的資格停止
協会は、倫理委員会に公訴提起、有罪判決又は業務停止の対象となった会員の名前を報告しなければならず、報告をうけた倫理委員会は、会員の資格を一時的に停止することを理事長に答申する。
5 有罪判決又は業務停止が取消された場合の自動的復権
本規程により資格停止の対象となっている会員は、原因となった有罪判決又は業務停止が取消されたことを示す証明書を倫理委員会に提出して、直ちに本規程に基づく資格停止の取消しを求めることができる。ただし、かかる取消による復権は、その時に会員に対して本章に従って係属中の手続にいかなる効果も及ぼさない。
(除名、資格取消又は資格停止後の措置)
第15条 除名、資格取消又は資格停止の処分が確定した会員及び常務理事会において暫定的資格停止処分が決定された会員は、直ちに会員としてのFP業務を停止しなければならない。とりわけ、会員であることを広告、コマーシャル、レターヘッド、又は名刺などで使用してはならない。
(復権)
第16条 倫理委員会による復権手続
倫理委員会は、懲戒処分の対象であった会員が、復権を求めるための手続を定めるものとする。
2 資格停止後の復権
(1) 1年以下の期間の資格停止処分を受けた資格認定会員は、資格停止期間満了後30日以内に、資格停止期間中資格停止命令に従っていた旨の宣誓書を協会に提出することを条件に、資格停止期間の満了時に遡って自動的に復権する。
(2) 1年を超える期間の資格停止処分を受けた資格認定会員は、前号に加え、倫理委員会に復権を申立て、ファイナンシャル・プランニングの実務を行うに足る倫理上、職業上の能力を有していること並びに懲戒処分及び常務理事会が定めた資格認定会員に適用される継続教育の要件と常務理事会が定める所定の要件を満たすことを含む各条件に従っていることを示さなくてはならない。
3 資格取消後の復権
(1) 資格取消処分を受けた資格認定会員は、処分の日から5年間は復権の申立てをすることはできない。
(2) 資格取消処分を受けた資格認定会員が、復権を受けるためには倫理委員会に復権を申立て、ファイナンシャル・プランニングの実務を行うに足る倫理上、職業上の能力を有していること並びに懲戒処分及び常務理事会が定めた前項第2号の条件に従っていることを示さなくてはならない。
4 登録停止後の復権
登録停止処分を受けた一般会員は、倫理委員会に復権を申立て、常務理事会が定める所定の要件を満たしていることを示さなくてはならない。
5 調査及び決定
(1) 倫理委員会は、復権の申立てを受け取った場合は、直ちに案件を協会に回付する。
(2) 協会は、倫理委員会に、申立人の過去の懲戒等に係る記録と復権に関する勧告を報告する調査報告書を提出しなければならない。
(3) 倫理委員会は、申立人による復権の申立てに対し、前号に基づき提出された調査報告書の検討及びその他必要な調査を行ったうえで、復権を認める場合には復権の決定を行い、復権を認めない場合には当該申立てを却下する旨の決定を行う。
6 復権の申立ての不受理期間
本規則による復権の申立ては、先の復権の申立てが却下されてから2年間は受理されない。
7 復権手続の費用
復権の申立人は、復権手続の費用を支払わねばならない。
(手続の秘密性)
第17条 秘密性
本章に従って行われる全ての手続は公開されない。倫理委員会、調査部会、審問部会、上告審査会及び協会の記録は秘密とし、公開されてはならない。
2 秘密性の例外
本章による手続の係属の有無、対象、状態は次の場合に開示される。
(1) 手続が有罪判決又は業務停止に基づく場合
(2) 会員が同意した場合
(3) 開示が裁判所の手続又は適切な監督権を持つ政府機関の要請による場合
(4) 協会が弁護士その他のアドバイザーに対して、その者に合理的な内容の秘密保持義務を課すことを条件として必要な限度において開示する場合
(本規程に関する一般規定)
第18条 定足数
倫理委員会の定足数は、委員の過半数の出席とする。倫理委員会の行為は、全委員の過半数による承認を受けなければならない。
2 通知及び送達
通知は文書によることを要し、送達は内容証明郵便で送達することを要す。
3 費用
倫理委員会は、懲戒等に係る処分をなす場合には、手続費用の全部又は一部を被請求人に払わせることができる。
(記録の抹消)
第19条 抹消
本規程による手続に関する記録であって、手続が却下されたものは、却下された年の年末から3年後に倫理委員会及び協会の記録から抹消されなくてはならない。
2 抹消の効果
抹消された手続は、存在しなかったものとみなされる。
(規程の改定及び採択)
第20条 本規程の改定は理事会の議決によって行うことができる。
2 倫理委員会の内部規則並びに懲戒規程の運用に関する細則の採択及び改定は常務理事会の議決によって行うことができる。
附 則
1.
平成11年7月1日制定、実施。
2.
平成18年6月1日改定。
3.
平成23年3月17日改定、平成23年4月1日施行。
タグライン